...少しでも軽くしようと計る卑劣な精神かも知れぬし...
太宰治 「善蔵を思う」
...過ぐるを憶ふ悲みに來ん日を計るわづらひにひと日のわざは足るものを「暗」よ「眠」よたづね來て休みを賜へ人の子に...
土井晩翠 「天地有情」
...そもそもこの協会のために計るに各国の都府にその支会を設け百方心力を尽くしてますます輿論(よろん)を喚起し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...本丸の左右に懸け離れたる二つの櫓は本丸の二階から家根付の橋を渡して出入(しゅつにゅう)の便りを計る...
夏目漱石 「幻影の盾」
...「でも岡本さんにゃ自分の年歯(とし)を計る生きた時計が付いてるから...
夏目漱石 「明暗」
...すなわち己れの仕事を計るものは己れ自身である...
新渡戸稲造 「自警録」
...しかして勝敗も人の真価で計るべきものである...
新渡戸稲造 「自警録」
...哲學はこの傾向の貫徹を計るもの乃至貫徹そのものを以つて自ら任ずるものに外ならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...まさに一斗の米を一斗に計ることなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...あるいは東洋全面の風波も計るべからず...
福沢諭吉 「学問の独立」
...あらゆる便宜を計るからとの答です...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...それでわざと名も云わなかったわけだ」「つまり敵を計るに先ず味方を以てすというところか」「それが当ったのは見るとおりだ...
山本周五郎 「新潮記」
...主人みずから温室内に寝泊りして温度の調節を計るなど...
山本笑月 「明治世相百話」
...栖方は腰のズボンの時計を素早く計る手つきを示して梶に云った...
横光利一 「微笑」
...全面的転進を計るにも...
吉川英治 「新書太閤記」
...和を計る者もあって...
吉川英治 「親鸞」
...こっちを計る必要が考えられない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...十彼の破綻(はたん)を祈る、彼の隙をさがす、彼の呼吸を計る、彼に勝とうとする、飽くまで勝とうとする...
吉川英治 「宮本武蔵」
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