...既に長い交際が續けられて來たので意は自ら言外に通ずる...
石川三四郎 「浪」
...旅川が言外に含めたのではないかと邪推(じゃすい)したのである...
梅崎春生 「風宴」
...言外ににおわせた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...それらは総(すべ)て言外に想像されるところである...
高浜虚子 「俳句への道」
...別な二十枚であることを言外に匂わせながら...
太宰治 「二十世紀旗手」
...と言外に意味をふくめて叱咤するのだそうである...
太宰治 「満願」
...その博愛の精神が言外に浮動している...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...殊に庭の襁褓(おしめ)が主人の人格を七分方下げるように思ったが、求むる所があって来たのだから、質樸な風をして、誰(たれ)も言うような世辞を交(ま)ぜて、此人の近作を読んで非常に敬服して教えを乞いに来たようにいうと、先生畳を凝(じっ)と視詰(みつ)めて、あれは咄嗟(とっさ)の作で、書懸(かきかけ)ると親類に不幸が有ったものだから、とかいうような申訳めいた事を言って、言外に、落着いて書いたら、という余意を含める...
二葉亭四迷 「平凡」
...言外にそういう確信をほのめかし...
本庄陸男 「石狩川」
...気はたしかでしょうな」耄(ぼ)けなさるな――と言外に含ませて...
本庄陸男 「石狩川」
...そんなやうな意味のことを言外に含めて...
牧野信一 「毒気」
...さうしたことは言外にそゞろ聯想せしめてこそ...
正岡容 「吉原百人斬」
...けだしこれらは「ものたらぬ」とも「照るばかり」ともいはでその意を言外に含むのみならず...
正岡子規 「俳諧大要」
...しかも言外に意を響かせても言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すでに言外にあふれている...
吉川英治 「三国志」
...――できぬ相談というものじゃ」経家は言外に...
吉川英治 「新書太閤記」
...それに勝家の寵(ちょう)というようなものも言外に作用する...
吉川英治 「新書太閤記」
...言外に措(お)いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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