...熱には病(やまい)ありと言伝える...
泉鏡花 「婦系図」
...浅草寺観世音の仁王門、芝の三門など、あの真中(まんなか)を正面に切って通ると、怪異がある、魔が魅(さ)すと、言伝える...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...やはり又兵衛という言伝えだそうです...
上村松園 「双語」
...掛蒲団(かけぶとん)を裏返しにして掛けて寝ると恋しい女の面影(おもかげ)を夢に見ると言伝えられているようですから...
太宰治 「新釈諸国噺」
...豺 豺は獅子のために餌をあさりその報酬として食い残りの骨片を与えられるという昔からの言伝えがあるので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...自分の思いを一言伝えたかった...
豊島与志雄 「反抗」
...と詠じて壁に記したとの言伝えがあるが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...と遺言(ゆいごん)したとか言伝えられた堅固な姫路革(ひめじがわ)の篋(はこ)があった...
永井荷風 「榎物語」
...町木戸(まちきど)の大番屋(おおばんや)で召捕(めしとら)れた売女の窮命されている有様が尾に鰭(ひれ)添えていかにも酷(むご)たらしく言伝えられている最中(さいちゅう)である...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...土地の言伝えでは三千尺あるといっている」「三千尺」「うむ」「三百丈だな」「左様」「間に直すと……」「五百間さ」「五百間――一町を六十間にすると」「八町と少し……だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...古(いにし)えより二度登るものは馬鹿とさえ言伝えられたるにもかかわらず...
野中到 「寒中滞岳記」
...鎗(やり)踊りをおどったとさえ言伝えられる...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...絵は土佐光長の筆と言伝えられている...
久生十蘭 「玉取物語」
...(ロ)には神蛇体なりという言伝えの往々にして存することで...
柳田国男 「年中行事覚書」
...夜分睡(ねむ)くならぬなどと言伝えている(同郡郷土誌稿巻三)...
柳田国男 「年中行事覚書」
...畠へ入ってはならぬという昔からの言伝えは...
柳田国男 「年中行事覚書」
...元は神秘な大切な言伝えであったろうと思われるにもかかわらず...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ただこの二つの言伝えを...
柳田国男 「年中行事覚書」
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