...かの君が「歌」の言の葉きゝ給ふその時なほも憤(いきどほり)解けもやらぬを介添の「愛」の執成(つくろひ)無かりせば...
ダンテ・アリギエリ Dante Alighieri 上田敏訳 「歌よ、ねがふは」
...今わが述ぶる言の葉の君の傍(かたへ)に近づかば心に思ひ給ふこと応(いら)へ給ひね...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...良(よ)しあればとて此上短き言の葉に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...もうそろ/\いぢめておやりよ」残酷きはまる言の葉を...
田澤稲舟 「五大堂」
...心の秘密を包みしまゝにかよわき乙女の唯それとしもなく打ちあけし心と心に通ふ優しき無声のこの言の葉よ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...死なんとする人の言の葉を一々に書き付ける...
夏目漱石 「薤露行」
...松とし聞かば帰りこんと連ね給ひし言の葉は如何に』といふ...
野口米次郎 「能楽論」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...と忍びやかにうち出でさせ給へるに、言の葉なくて、玉枝の君はうち笑みおはしぬ...
萩原朔太郎 「花あやめ」
...(五)雪子が繰かへす言の葉は昨日も今日も昨一日(をとゝひ)も...
樋口一葉 「うつせみ」
...さても立派の言の葉ながら聞けよ與之助...
樋口一葉 「花ごもり」
...彼(かれ)の言の葉を以てせば「御膳上等」なる宇治にお茶漬(ちゃづけ)サク/\とかつこみし事ならむか...
正岡容 「滝野川貧寒」
...その他「暦売ふるき言の葉まをしけり」とか「大木にして南に片紅葉」とか語法句法の為に作者の異常なる緊張を示してゐる句が沢山ある...
松本たかし 「松本たかし句集」
...常珍らなるかかる夜は燿郷の十二宮眼くるめく月の宮瑠璃の階 八尋どの玉のわたどの踏みならし打ち連れ舞わん桂乙女うまし眉高く やさめの輝き長袖花をあざむけば天馳つかい喜び誦し山祇もみずとりだまもともに奏でん玉の緒琴 箏の笛妙なりや秋の夜心ゆく今の一とき久遠劫なる月の栄え讚えんに言の葉も得ずいずのみお我辺かこむ...
宮本百合子 「秋の夜」
...女は作り声をして『こがらしに吹きあはすめる笛の音を引きとどむべき言の葉ぞなき』などと言ってふざけ合っているのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...うつせみの世はうきものと知りにしをまた言の葉にかかる命よはかないことです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼(か)の馬十が末期に叫びし言の葉を眼の前に思ひ知りて...
夢野久作 「白くれない」
...丹女からの手紙の端(はし)に書き送った歌――ふでのあとみるに泪(なみだ)の時雨(しぐれ)来ていいかえすべき言の葉もなしは...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??