...その逃亡者が彼を目撃した人たちに言うに言われぬ不具という妙に深い印象を与えたということであった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...色(いろ)桃(もも)に見ると四の句と五の句を分けたところに言うに言われぬ匂いがあるようにも思われた...
田山花袋 「田舎教師」
...温(あたた)かい肉の触感が言うに言われぬ思いをそそる...
田山花袋 「少女病」
...言うに言われぬ香水のかおり...
田山花袋 「蒲団」
...言うに言われぬ寂しさがひしと胸を襲った...
田山花袋 「蒲団」
...ことごとく言うに言われぬ美しくくすんだいい色彩を示しています...
寺田寅彦 「先生への通信」
...言うに言われぬ複雑微妙なものがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...言うに言われぬ甘美な哀愁の残滓を反芻していたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一種言うに言われぬ古めかしさがあります...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...一種言うに言われぬ悩ましい心持を描いて行きます...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...言うに言われぬ一種の魅力でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言うに言われぬ魅力です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言うに言われぬ素直なよさがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言うに言われぬ深い感情のあるのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは言うに言われぬ可憐な姿でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「お嬢さん」「あ、平次親分、向うから来るのがよく見えましたよ」「お父様と、松次郎さんは?」「二人とも留守ですよ」娘の顔には、昨日の絶望的な色はありませんが、大きい屈託(くったく)が、その弱い身体を押しひしぐらしく、日蔭の花のような痛々しさと、言うに言われぬ、病的な美しさを感じさせるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言うに言われぬ苦労をしたせいでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まつたくの言うに言われぬ未熟を広告していた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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