...その少年の未来の運命全体をどうして大胆にも決定的に言い切る事ができよう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...相手の言い切るのを待ち兼ねたように叫んだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「なんと言っても、ないものはないのだ」竜之助は、ツンと言い切る...
中里介山 「大菩薩峠」
...アバウトハア――口早にそれを言い切ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...之もまだハッキリ言い切る勇気はない...
中島敦 「章魚木の下で」
...しかしこの「はずがない」と立派に言い切るには...
中谷宇吉郎 「流言蜚語」
...「熱い湯を一杯貰おう」宗助はとうとう言おうとした事を言い切る勇気を失って...
夏目漱石 「門」
...それだけの事を言い切る力がなかった...
夏目漱石 「門」
...こうキッパリと言い切るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こう言い切るのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼女にとっての一つのめぐみでなかったと言い切るわけにも行かないと思います...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...それが無かったと言い切ることは私には出来ない...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...はっきり言い切る用意もないわけなんだが……...
森本薫 「華々しき一族」
...自ら正義の日本であると言い切る事は出来ない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ここに日本があると言い切ることが出来る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...樗牛(ちょぎゅう)のごとくこの像の円満特殊な相好が天平時代の特性を現わしていると言い切るのは考えものであるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...ありのままを卒直に言おうとする態度の人、物を言い切る人、人の気を兼ねるということをしない人でも、その態度によってひき起こすいろいろな苦労をしなくてはならないのである...
和辻哲郎 「藤村の個性」
...また物を言い切る明快さのゆえに...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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