...然し書斎の仕事からすっかり解放された時のヘルンは実に春風駘蕩たる幸福感に満ちみちてゐました...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...能知者から解放された所知者相互の関係を取扱うものと考えてもよい...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...にわかにこの恋愛生活の苦悩から解放されたような感じで一時ほっとした...
徳田秋声 「仮装人物」
...解放されたさうであつた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...漸(やつ)と解放されたやうな気持で...
徳田秋声 「花が咲く」
...解放された結果として偶然に生れたもので...
内藤湖南 「大阪の町人と學問」
...いったん縛られた手足を解放された子熊と...
中里介山 「大菩薩峠」
...解放された気がした...
林芙美子 「浮雲」
...鹿兒島での息苦しさから解放された...
林芙美子 「屋久島紀行」
...解放されたように見えた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...うるさいクドキの場から解放されたい一心で...
久生十蘭 「あなたも私も」
...私も解放された一人でございました...
平林初之輔 「秘密」
...解放された悦びでもあった...
古川緑波 「富士屋ホテル」
...シェクスピアの世界で解放された二組の恋人たちは...
宮本百合子 「現代の主題」
...いつぺんに解放されたんだ...
三好十郎 「肌の匂い」
...美とか醜とかいう二元から解放されたものである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...自分の頭の故障から完全に解放された……と気が付きましたので...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...ガルチア・デ・ノローニャは訓練された兵士の代りに解放された囚人を連れて来て...
和辻哲郎 「鎖国」
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