...毎(つね)に壯士と角す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...兎角する程にその日となりぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...兎角する間に今年の春になると...
石川啄木 「赤痢」
...兎角するうち、風さつと吹き来り、今まで知らざりしが、何時か空いとくろうなりぬ...
上田敏 「月」
...兎角するうち、舳が橋の蔭へ這入ると、首は水嵩の増した水面から、見物人の顔近くする/\と欄干に軽く擦(こす)れて、其のまゝ船に曳かれて折れかゞまり、橋桁の底をなよ/\と這って、今度は向う側の青空へ、ふわり、と浮かび上がりました...
谷崎潤一郎 「幇間」
...兎角するうちに、木城氏は關(くわん)八州(しう)の荒地(くわうち)開墾御用係といふものを命ぜられた...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...吾々は有神論が一個の信念として兔に角すでに成立つてゐる事實より出發し...
波多野精一 「時と永遠」
...兎角する内に一月(ひとつき)は過ぎた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...其角すらこれより後...
正岡子規 「俳人蕪村」
...兎角するうちに夏が過ぎ秋が過ぎた...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...兎に角すばしこく手をお出(だし)なさい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...* * *兎角する内に留学三年の期間が過ぎた...
森鴎外 「妄想」
...富士山の方角すなわち西々南に見える多摩川対岸の丘陵地帯は...
柳田国男 「年中行事覚書」
...その逃げる方角すら一定の方向も持たない...
吉川英治 「三国志」
...折角すすみかけた平氏顛覆(てんぷく)の相談が...
吉川英治 「親鸞」
...腕利(うでき)きの天堂一角すらも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...兎角するうちとぼ/\足音をさせてお兼が入つて來た...
若山牧水 「姉妹」
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