...親見世(今の那覇警察署)の前から大仮屋(もとの県庁)の前を通って町を一周したのを覚えている...
伊波普猷 「私の子供時分」
...」お増は捨て鉢のような言い方をして、節の伸びた痩(や)せた手に、花の親見をした...
徳田秋声 「爛」
...親見聞より出でしにあらざること明らかなり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...寮の門をばくぐり入るに正太かねても遊びに来馴れてさのみ遠慮の家にもあらねば、跡より続いて椽先(ゑんさき)からそつと上るを、母親見るより、おお正太さん宜く来て下さつた、今朝から美登利の機嫌が悪くて皆なあぐねて困つてゐます、遊んでやつて下されと言ふに、正太は大人らしう惶(かしこま)りて加減が悪るいのですかと真面目に問ふを、いいゑ、と母親怪しき笑顔をして少し経てば愈(なほ)りませう、いつでも極りの我まま様(さん)、さぞお友達とも喧嘩しませうな、真実(ほんに)やり切れぬ嬢さまではあるとて見かへるに、美登利はいつか小座敷に蒲団(ふとん)抱巻(かいまき)持出でて、帯と上着を脱ぎ捨てしばかり、うつ伏し臥(ふ)して物をも言はず...
樋口一葉 「たけくらべ」
...寮の門をばくゞり入るに正太かねても遊びに來馴れて左のみ遠慮の家にもあらねば、跡より續いて椽先からそつと上るを、母親見るより、おゝ正太さん宜く來て下さつた、今朝から美登利の機嫌が惡くて皆なあぐねて困つて居ます、遊んでやつて下されと言ふに、正太は大人らしう惶(かしこま)りて加減が惡るいのですかと眞面目に問ふを、いゝゑ、と母親怪しき笑顏をして少し經てば愈(なほ)りませう、いつでも極りの我まゝ樣(さん)、嘸お友達とも喧嘩しませうな、眞實(ほんに)やり切れぬ孃さまではあるとて見かへるに、美登利はいつか小座敷に蒲團抱卷持出でゝ、帶と上着を脱ぎ捨てしばかり、うつ伏し臥して物をも言はず...
樋口一葉 「たけくらべ」
...二人は天とうへ親見参(おやげんぞ)に行くことになった...
柳田国男 「年中行事覚書」
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