...あんなに見えているけれども親切な人ですよ」「まだあなただまされていらっしやるのね...
有島武郎 「或る女」
...まアあなたは親切な人とか何とか云うのと同じ訣(わけ)さ」「この人はいつのまにこんなに口がわるくなったのでしょう...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...そして又『いゝパンのやうに』誰れにでも親切な人です...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...「親切な好(い)い男だが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...それじゃ、前祝(まえいわ)いに夕飯を御馳走しよう」と、親切な小玉氏は、五少年をひきつれて、近所の中華料理店へいって夕飯をふるまった...
海野十三 「少年探偵長」
...親切な大隈侯は先日(こなひだ)養子の信常氏が九州へ往つた帰途(かへり)にも...
薄田泣菫 「茶話」
...君も余程(よつぽど)親切な男と見えるね...
薄田泣菫 「茶話」
...おれのことを親切な金持ちの旦那さまだと信じきっている...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...そしてどこか親切な態度に馴れた私はその時でも少しも悪い心持は起らなかった...
寺田寅彦 「異郷」
...顔を合わすと如才なく親切な口をきいた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...親切な或る先輩が...
豊島与志雄 「失策記」
...私は岡部の親切な常識に感謝する...
豊島与志雄 「常識」
...彼は親しい言葉や親切な目に出会ったことがなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...抗議と親切な注意とをもたらせたのである...
牧野信一 「蝉」
...親切な快活(かいかつ)な顔をしていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...何という親切な人でしょう...
三浦環 「お蝶夫人」
...お医者なんて不親切なものだなどと云い合って居た...
宮本百合子 「黒馬車」
...何んとか嘘をついてまた一日親切な顔をしてしまう...
横光利一 「旅愁」
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