...あの親切さうな穩かな人が有名な掏摸かと...
高濱虚子 「俳諧師」
...」傍に立つてゐた洋服の女が親切さうな口を利いた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...箒(ほうき)の使い方にも親切さがあるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかしこれも酒がさせる業(わざ)、なだめて、酔いをさましてやるほかには仕方はなかろうと思い、「代官も悪かろうが、お前も品行がよくない」「まあ、御親切さま、芸妓の品行を心配して下さるあなたという人は、日本一の親切者、わたし、あなたのような人が大好き、あなたとならば、一苦労も、二苦労もしてみたいわ」といって芸妓が、いきなり兵馬の首にかじりつきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...後進に対するブラームスの親切さは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...お前さんは親切さうだから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お秀は痒(かゆ)いところに手の届くような親切さでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...村長さんの親切さとあなたの返事のしかたとについて十分に知ったのです」フリーダがどこかへしまったにちがいないくしを探しながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なんとも言えないご親切さでなおしばらく扉のところで待たれたうえ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...どうもご親切さま」「こいつは驚いた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...彼はみんなが兄弟と呼んでいた教師たちの親切さを感嘆しながら思い起こし...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...なぜならあなたの気立てと親切さは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...親切さえあればよいのである...
柳田國男 「地名の研究」
...――自分たちや船宇の人たちへの親切さや...
山本周五郎 「風流太平記」
...ただ一度でも良いこのような親切さを受けると...
横光利一 「欧洲紀行」
...まだ打身の痛みはありますが、一口の冷水に、気だけはハッキリと甦(よみがえ)ったので、「どなたですか、御親切さまに、有難うぞんじました」岩にすがって、石楠花(しゃくなげ)のなかに、立ちますと、そのおぼつかない足元をささえて、「無理をなすってはいけない、さ、わしの肩につかまるがいい」「でも……」「なあに、御遠慮はいらぬ」そこへ先生(せんじょう)金右衛門も来て、左右から彼女の歩行を助けながら、「何しろ、この谷底ではどうするすべもないから、中の峠の甘酒茶屋まで、少しの間御辛抱なさるがいい」「まことに、お世話をかけて済みませぬ...
吉川英治 「江戸三国志」
...坂道がいい色になって嬉しがりはせんぜ」「どうもご親切さまに」「ふざけるな...
吉川英治 「新・水滸伝」
...実意のある男を嫌ったことが後じゃもったいなくなるものだ」「ご親切さま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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