...それにまた病の行きとどいた親切さ...
薄田泣菫 「独楽園」
...彼はひどく親切さうな樣子を見せて...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...店員は一家族である、親子兄弟の家族の中に見ても生れつきはそれぞれ異うのであって、他人が寄ればなおさらある者は力において優れており、ある者は智慧(ちえ)において勝り、またある者はその善良さにおいて、その勤勉さにおいて、親切さにおいて、これら各々の持ち前を出し合って一つの仕事一つの生活を支え合うところに家族の面白さがあるのである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...そしてその親切さは田舎(いなか)の人の親切さとは全く種類のちがったものである...
寺田寅彦 「田園雑感」
...そして気おくれのした痛々しい親切さで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかしこれも酒がさせる業(わざ)、なだめて、酔いをさましてやるほかには仕方はなかろうと思い、「代官も悪かろうが、お前も品行がよくない」「まあ、御親切さま、芸妓の品行を心配して下さるあなたという人は、日本一の親切者、わたし、あなたのような人が大好き、あなたとならば、一苦労も、二苦労もしてみたいわ」といって芸妓が、いきなり兵馬の首にかじりつきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前さんは親切さうだから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんな親切さというものは私には理解できないものであり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なんとも言えないご親切さでなおしばらく扉のところで待たれたうえ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...と揃(そろ)へて出(いだ)す親切さ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...と揃へて出す親切さ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...何と云ふ素晴(すばら)しい親切さだらう! 私は大膽になつて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...親切さえあればよいのである...
柳田國男 「地名の研究」
...ただ一度でも良いこのような親切さを受けると...
横光利一 「欧洲紀行」
...船の中とはお話にならぬ不親切さで...
横光利一 「旅愁」
...まだ打身の痛みはありますが、一口の冷水に、気だけはハッキリと甦(よみがえ)ったので、「どなたですか、御親切さまに、有難うぞんじました」岩にすがって、石楠花(しゃくなげ)のなかに、立ちますと、そのおぼつかない足元をささえて、「無理をなすってはいけない、さ、わしの肩につかまるがいい」「でも……」「なあに、御遠慮はいらぬ」そこへ先生(せんじょう)金右衛門も来て、左右から彼女の歩行を助けながら、「何しろ、この谷底ではどうするすべもないから、中の峠の甘酒茶屋まで、少しの間御辛抱なさるがいい」「まことに、お世話をかけて済みませぬ...
吉川英治 「江戸三国志」
...麓から医者をよぶ方法もあろう」「御親切さまに」「なに...
吉川英治 「江戸三国志」
...実意のある男を嫌ったことが後じゃもったいなくなるものだ」「ご親切さま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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