...その親切さと御熱心な指導には感心さされて居りました...
上村松園 「栖鳳先生を憶う」
...けふも休んぢまひなさい」親切さうに彼女は云ふのだが...
武田麟太郎 「現代詩」
...」傍に立つてゐた洋服の女が親切さうな口を利いた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...彼女の親切さが彼に何になったろう?……彼女の生が彼に何になったろう?……彼は考えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...箒(ほうき)の使い方にも親切さがあるものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あとから馬が迎いに行ったろう」「どうも御親切さま...
中里介山 「大菩薩峠」
...当分わしのところにいてはどうだ」「そりゃ御親切さまに有難うございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...君はダラダラしてゐる……」従兄が彼の肩に両手をかけて人道主義者のそのワザとらしい親切さで言つた...
中原中也 「分らないもの」
...わざとらしからぬ親切さでもって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...なんとも言えないご親切さでなおしばらく扉のところで待たれたうえ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...と揃(そろ)へて出(いだ)す親切さ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...どうもご親切さま」「こいつは驚いた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...彼はみんなが兄弟と呼んでいた教師たちの親切さを感嘆しながら思い起こし...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...親切さうにしやあがつて――(ゼイゼイ肩で息をしつゝ線路の上に立ちはだかつてゐるが...
三好十郎 「地熱」
...妙に貞時の感覚とか印象とか親切さが日を趁(お)うて加わり...
室生犀星 「津の国人」
...親切さうな律義が溢れてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...まだ打身の痛みはありますが、一口の冷水に、気だけはハッキリと甦(よみがえ)ったので、「どなたですか、御親切さまに、有難うぞんじました」岩にすがって、石楠花(しゃくなげ)のなかに、立ちますと、そのおぼつかない足元をささえて、「無理をなすってはいけない、さ、わしの肩につかまるがいい」「でも……」「なあに、御遠慮はいらぬ」そこへ先生(せんじょう)金右衛門も来て、左右から彼女の歩行を助けながら、「何しろ、この谷底ではどうするすべもないから、中の峠の甘酒茶屋まで、少しの間御辛抱なさるがいい」「まことに、お世話をかけて済みませぬ...
吉川英治 「江戸三国志」
...実意のある男を嫌ったことが後じゃもったいなくなるものだ」「ご親切さま...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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