...突然暗黒な物凄い空間の中に眼が覚める...
有島武郎 「かんかん虫」
...夢なら覚めよと祈ったが、覚めるどころか、扉の隙間は見る見る拡がって、その向うから、吹き込む冷(ひやや)かな夜気と共に、真黒な夜がバアと覗いている...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...第六講 因縁に目覚める無ク二無明モ一...
高神覚昇 「般若心経講義」
...私はいよいよ興覚めるばかりであった...
太宰治 「親友交歓」
...そのとき、眼が覚める...
太宰治 「フォスフォレッスセンス」
...翌朝(あくるあさ)日覚めると明け放った子窓(れんじまど)から春といってもないほどな暖(あった)かい朝日が座敷の隅(すみ)まで射(さ)し込んで...
近松秋江 「うつり香」
...目が覚めるや否や大急ぎで蓋をあけて...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...彼はなにか眼覚める思いがした...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...また自分もその夢想から覚めるのはつらいことだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それこそ眼の覚めるほど鮮やかな翠(みどり)色をしたすいっちょが一匹ちょこんと止って...
中島敦 「狼疾記」
...うつらうつらと寝るでもなく覚めるでもないという風にして浸っている人が多かった...
中谷宇吉郎 「温泉1」
...眼の覚めるような若いお嬢さんが六人ばかり...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ふと眼が覚めると...
牧逸馬 「夜汽車」
...わたしの注意は覚めるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...紅紫とりどりの花の色は全く目の覚める美しさ...
山本笑月 「明治世相百話」
...頬紅をさしていたそうで……非常に誘惑的で妖艶な眼の覚めるような……ちょっと君等……ちょっと笑わずにいてくれ給え……どうも電話が卓上電話なので……もしもし妖艶とも云うべきものだったそうです...
夢野久作 「暗黒公使」
...※帯の蝶や蛾が日本の其れと全(まつた)く異(ちが)つて多種多様の絢爛な色彩に富んで居るのは目が覚める様である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...これで目が覚めるともう寝られやしねえ」肉屋の裏木戸から...
吉川英治 「新・水滸伝」
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