...欄干(てすり)から覗(のぞ)きますとね...
泉鏡花 「薄紅梅」
...気分でも悪くなったのかと怪しんで覗きこむと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...あちこち覗(のぞ)き読みしているこのお隣りの娘について少しだけ書く...
太宰治 「めくら草紙」
...感慨深げに中を覗(のぞ)き込んでいるのです...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...上の学校を一二年でも覗いたことがあると云ふ福子に対して...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...ところがプロホルの顔は余程前から己の様子を覗つてゐたと見えて...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...個性的特徴ある一篇の物語を組織する其の手腕の後を覗ふと...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...さうすると畑(はた)を包(つゝ)む遠(とほ)い近(ちか)い林(はやし)には嫩葉(わかば)の隙間(すきま)から少(すくな)い日(ひ)の光(ひかり)がまた軟(やはら)かなさうして稍(やゝ)深(ふか)い草(くさ)の上(うへ)にぽつり/\と明(あか)るく覗(のぞ)き込(こん)で...
長塚節 「土」
...私は覗いて見たことはない...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...夕暮の門口(かどぐち)を覗(のぞ)いたら...
夏目漱石 「坑夫」
...といつた小屋掛の見世物を覗いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...水の上を覗いてゐる...
林芙美子 「瀑布」
...常時道草を喰つて一軒毎に店先を覗いて歩いたり...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...窓窓をさし覗く腰のまるい女らの姿をうつしていたのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...急に起(た)って傍(かたわら)に往き顔を覗(のぞ)いた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...近よって覗(のぞ)いてみたところ...
山本周五郎 「青べか物語」
...どこからかこっちを覗いているらしい番人の手でゴロゴロと一方に引き開いて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...反絵は時々戸の隙間から中を覗(のぞ)いた...
横光利一 「日輪」
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