...見違えるほど小さく萎びた彼女の顔の上の白布が除かれ...
田中英光 「さようなら」
...帰りに汽車の窓から見た景色は行きとは見違えるほどいっそう美しかった...
寺田寅彦 「写生紀行」
...実際だんだんにやせて来た時とは見違えるように細長くなるようであった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...ほんとに見違えるように元気になられたものね」「でもね...
外村繁 「落日の光景」
...見違えるほどのものは少いだろうじゃないか...
豊島与志雄 「白日夢」
...*小石川は東京全市の発達と共に数年ならずしてすっかり見違えるようになってしまうであろう...
永井荷風 「伝通院」
...そう見違えるはずはないのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...十年前の詩界と今日(こんにち)の詩界とは見違えるほど発達しておりますから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...……見違えるように元気になったボクさんと...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「どうして見違えるもんですか! 何も...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...もう少し豊な形を与えたら見違えるほどの品になりましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...「今日のしのさんは見違えるようね」母にもそう見えたのだろう...
山本周五郎 「はたし状」
...見違えるほど窶(やつ)れ果てた顔に...
夢野久作 「木魂」
...その少年の一歩一歩には今までと見違える程の底強い力が籠っていた...
夢野久作 「戦場」
...僅か二三日の間に見違える程やつれ果てました夫は...
夢野久作 「暗黒公使」
...そうしてそれから一週間目には以前とは見違えるほど晴れやかな顔に...
夢野久作 「霊感!」
...それを見違えるような千浪ではござりませぬ……それを...
吉川英治 「剣難女難」
...見違えるばかりだが...
吉川英治 「私本太平記」
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