...不機嫌な顏をした女や男が通つて彼の挨拶に氣がつかないと彼は不審相に悲しい顏付をして見送るがすぐ忘れてしまつて嬉々として歩んでゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...浜松飛行隊へ入営出発の周二君を駅に見送る...
種田山頭火 「其中日記」
...出征の山口兵を見送る...
種田山頭火 「其中日記」
...見送るか見送らないかのあの頃(ころ)は...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...始めにヒロインとその保護者がこの行列を見送る場面ではヒロインと観客は静止していて行列はその向こう側を横に通過する...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...韋駄天(いだてん)を叱する勢いよく松(まつ)が端(はな)に馳(か)け付くれば旅立つ人見送る人人足(にんそく)船頭ののゝしる声々...
寺田寅彦 「東上記」
...ボーイは怪訝な顔で見送る...
豊島与志雄 「北支点描」
...見送る事も叶はなくて...
水野仙子 「響」
...見送るために続いて立った源氏は悲しそうであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...怪み見送る人もありしなるべし...
森鴎外 「舞姫」
...まるで高貴なお方のお出ましでも見送るかのように棒のように強直していたために...
夢野久作 「少女地獄」
...新しいハンカチで額の汗を拭き拭き八時三十分発急行列車富士号の方へヨチヨチと歩いて行くのを見送ると...
夢野久作 「人間レコード」
...暁(あかつき)の太陽のみ光の手を伸べて彼(か)れを見送る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...あッといって見送る前に腰をぬかしていたかも知れない...
吉川英治 「江戸三国志」
...沿道の領民が歓呼して見送る中を...
吉川英治 「新書太閤記」
...見送るものは誰だろう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ぼくは義兄を見送るために尾(つ)いてゆき...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...こっそり見送るように川島を見下(おろ)していたのだ...
蘭郁二郎 「植物人間」
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