...列車の中からはある限りの顔が二人を見迎え見送るので...
有島武郎 「或る女」
...二人の友人が東京へ帰るのを見送ると共に...
石川欣一 「可愛い山」
...不機嫌な顏をした女や男が通つて彼の挨拶に氣がつかないと彼は不審相に悲しい顏付をして見送るがすぐ忘れてしまつて嬉々として歩んでゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...私は漱石氏の後ろ姿を見送ると同時にこの二人の婦人の後ろ姿をも見送って暫く突っ立っていた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...朝、敬坊来、県庁行を見送る、樹明来、珍品を持つて、そして早く出勤...
種田山頭火 「其中日記」
...国境の向こうへ見送るまで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やり過ごして暫くしてから見送ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...この名ある岡つ引を見送るのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見送る人、見送られる人の感情にまで、さばかり涙ぐましい「忘却の悦び」を感じさせるところの、あの古風なるスコツトランドの旋律は!Should auld acquaintance be forgot, and never brought to mind! Should auld acquaintance be forgot, and days of auld lang syne!木偶芝居あの怪人物が手にもつ一つの巨大な棒を見よ...
萩原朔太郎 「宿命」
...(去る)金造 (おさんを見送る)藤助 おうおう金の字...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...今雄二達を見送るやうだつた...
原民喜 「潮干狩」
...昨日(きのふ)迄の仲間が今日は散々(ちり/″\)になつて行く後影(うしろかげ)を見送るでもなく...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...往來であふ度に三田は立どまつて見送るのだつたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...いつものように自動車の来ている門のところまで福と二人で見送ると...
矢田津世子 「父」
...見送る顔さえ上げていられないほど痛い雨が...
吉川英治 「私本太平記」
...砂丘にのぼッて見送る女たちの白い手にたいしては...
吉川英治 「私本太平記」
...「爺(じい)も、無事に」と、範宴が答えると、「おさらばでございます」萱乃(かやの)と国助が、うるんだ眼をして、じっと見送る...
吉川英治 「親鸞」
...べつな最期を見送る責任を感じた...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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