...見返ると船に乗る時着て来た単衣(ひとえ)のじみな着物は...
有島武郎 「或る女」
...振向いて見返るのもあつて...
泉鏡花 「遺稿」
...見返る空に月のごとき...
泉鏡花 「婦系図」
...折々立止まりて見返るを...
巌谷小波 「こがね丸」
...傾く月を見返る男...
高山樗牛 「瀧口入道」
...N君の方へ見返ると...
竹久夢二 「砂がき」
...わたくしは燈火や彩旗(さいき)の見える片方を見返ると...
永井荷風 「寺じまの記」
...「女は幾つになっても廃(すた)りというものはないけれど……」「廃ってしまえば見返るものもございませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾が手を休めて見返ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...三人の者が驚いて見返ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒に酔いつぶれている自分をふいと見返ると...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...岩永少尉は瞳を動かしてチラと山内の顔を見返ると...
久生十蘭 「ノア」
...このあたしを見返るなんてことはないわ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...背後(うしろ)の岸を見返ると...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...見返る隙に起き上がっています...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...見返る隙(ひま)もない内に...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...もしやあがり場に通じている右手のドアがあいているのではないかと見返ると...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...大股に岩の原を歩き出して見返ると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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