...怪しと美少年の見返る時...
泉鏡花 「紫陽花」
...折々立止まりて見返るを...
巌谷小波 「こがね丸」
...傾く月を見返る男...
高山樗牛 「瀧口入道」
...菅笠(すげがさ)に脚絆掛(きゃはんがけ)の田舎者は見返る商家の金(きん)看板に驚嘆の眼を(みは)って行くと...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...何心なく見返る途端...
永井荷風 「元八まん」
...「女は幾つになっても廃(すた)りというものはないけれど……」「廃ってしまえば見返るものもございませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾が手を休めて見返ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...三人の者が驚いて見返ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒に酔いつぶれている自分をふいと見返ると...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...あんな義理知らずはありゃアしないよ」名山がふと廊下の足音を見返ると...
広津柳浪 「今戸心中」
...一同その方を見返ると...
広津柳浪 「今戸心中」
...見返ると、あの可厭(いやな)々々学生が、何時か私達の傍近くに立って居たではありませんか...
広津柳浪 「昇降場」
...不思議な遣瀬なさに襲はれて来て見返るのも堪へ難くなつたので...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...太夫!」ハッとして見返ると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...對手をちよつと見返るだけで...
室生犀星 「めたん子傳」
...背後(うしろ)の岸を見返ると...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...見返る隙(ひま)もない内に...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...見返る角(かく)な鏡にも赤と金とのヂグザグが花の酒杯(クウプ)を尖らせて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
便利!手書き漢字入力検索