...するとその車を引いてゐた男は車越しに僕を見返るが早いか...
芥川龍之介 「貝殼」
...怪しと美少年の見返る時...
泉鏡花 「紫陽花」
...」「なぜかい?」と済まして見返る...
泉鏡花 「婦系図」
...N君の方へ見返ると...
竹久夢二 「砂がき」
...何心なく見返ると...
永井荷風 「或夜」
...思わず音のする彼方(かなた)を見返ると...
永井荷風 「鐘の声」
...」長吉はいわれるままに見返ると...
永井荷風 「すみだ川」
...「女は幾つになっても廃(すた)りというものはないけれど……」「廃ってしまえば見返るものもございませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...後ろを見返れば見返るほど...
中里介山 「大菩薩峠」
...三人の者が驚いて見返ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...お種の方では見返る気もなく...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...このあたしを見返るなんてことはないわ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...不思議な遣瀬なさに襲はれて来て見返るのも堪へ難くなつたので...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...太夫!」ハッとして見返ると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...對手をちよつと見返るだけで...
室生犀星 「めたん子傳」
...背後(うしろ)の岸を見返ると...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...見返る角(かく)な鏡にも赤と金とのヂグザグが花の酒杯(クウプ)を尖らせて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...大股に岩の原を歩き出して見返ると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索