...人はこの三種の生活の差別を見誤ることが出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...莫迦(ばか)に大きく見誤るのだ...
海野十三 「地球盗難」
...われわれはけっして女人を見誤ることはないであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...自分の愛情を見誤るのだつた...
立原道造 「白紙」
...「今少しでタイプ打ちの方と見誤るところでした...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...そしてかかる任務は『プロレゴーメナ』によって見誤る余地もなく繰り返えして主張された(一七八三年)...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...ロッツェの言葉を用いれば空間そのものを空間内の形像と見誤るからである...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...自然と理性との根本的な敵対を少しも見誤ることがなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人間と動物とを見誤るほどの未熟者ではないはずです...
中里介山 「大菩薩峠」
...この眼でマドロス君だけを見誤るはずがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの単なる多血質な人間を嗤(わら)ふに値ひする或る心の力――十分勇気を持つてゐて而も馬鹿者が軟弱だと見誤る所のもの...
中原中也 「我が生活」
...それを見誤るはずがあろう!この...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...狂気を装って逃げようというたくらみを見誤ることはありませなんだ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...見誤るはずはないでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...学者でも不用心の者はこの小形のものを見てそれを普通のフキと見誤るものがないではなかろう...
牧野富太郎 「植物記」
...かえって民器に美しいものが多いかを見誤ることができません...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...罪を犯した人間を見誤るようなことは殆んどなかった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...時勢(じせい)のゆくてを見誤るなよ...
吉川英治 「黒田如水」
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