...そこには僕が考えていたとおり雑記帳や鉛筆箱とまじって見覚えのある絵具箱がしまってありました...
有島武郎 「一房の葡萄」
...御存じないのでしょうか?』するとその男は懐中から見覚えのある象牙細工のシュバリエを掌にのせて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...「見覚えのある手だと思いました...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...何だか見覚えのある顔だ...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...例の見覚えのある教会と白い穀倉が見えてきた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...いっこう見覚えのない顔である...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...その男の顔に見覚えがあった...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...見覚えのある人の影が戸を開いてくれそうな気がした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...見覚えのある鉄瓶がかかっていた...
豊島与志雄 「蘇生」
...ジョンドレットが話しかけてるその場末の浮浪人にどこか見覚えがあるような気がしてならなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「お前の方で見覚えのないのも無理はない...
中里介山 「大菩薩峠」
...個人の見覚えの印象ほど漠然としているものはないのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...アイダにはこの辺りにかすかに見覚えがあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...その時僕は顔を上げてこの男の顔を見上げるとふとその顔に見覚えのある様な気持がした...
村山槐多 「殺人行者」
...それらの店にすわる男らの顔にみな見覚えがあった...
室生犀星 「荻吹く歌」
...端(はじ)の金襴(きんらん)の模様や心棒(軸)の色に見覚えが御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...見覚えの暴れたものを牛蒡抜きにゆっくりと検束にかかり始めた...
横光利一 「旅愁」
...武蔵にも見覚えのある斑(まだら)の牝牛(めうし)が――ただしお通のすがたはどこにも見えないが――その牛だけは健在に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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