...私が今日死なう明日は死なうと思つてゐる心を見破る人は誰もない...
伊藤野枝 「遺書の一部より」
...役者のアラはすぐ見破ることが出来るのです...
伊藤野枝 「福岡の女」
...即夜に妖怪の正体を見破ることができた...
井上円了 「おばけの正体」
...国の茶をおまぜやしたな」といって相手の奸策を見破るほど鋭敏な舌を持っていた...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...はたしてわが帝国は見破ることができるかどうであろうか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...見破ることができなかったのだ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...僕の計画を見破るどころか...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...見破る人なんかありっこないわ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鷺娘」
...本能的に見破るのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...弱点を見破る眼力はニーチェと同じ程度かもしれない...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...彼らの諂諛(てんゆ)を見破るほどに聡明(そうめい)ではありながらなお真実に耳を傾けることを嫌(きら)う君主が...
中島敦 「李陵」
...これ程にたくらんだからくりを見破るのはどこの馬の骨かわからぬ古銭家の南老人ではあるまい」「その通り」「誰だお前は」「花房(はなぶさ)一郎」「アッ」驚いたのは...
野村胡堂 「古銭の謎」
...僞(にせ)の跛足を見破るため...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんな間柄になつて居るとまでは見破ることの出来ないお茶屋の女中や朋輩芸者は「あやちやんは利口ものだ」と云つて感心すると同時に「松村の旦那はちつとも御存じないのかしら」と云ふ様な目付で...
平出修 「瘢痕」
...もしかしてマザロフ王子は変装を見破るか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...変装を見破るのか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...見破ることの出來ない處にゐたから綺麗事は綺麗事にしか見えなかつた...
室生犀星 「渚」
...俺を見破るまでにはかなり時間が掛ったな...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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