...神にも仏にも見放されたような心もちがしてね...
芥川龍之介 「妖婆」
...其の時は医者から一度見放された位であつたのが幸いに快方に向つて...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...医者にさえはっきり見放されたけれども...
太宰治 「東京八景」
...乞食にも見放された家...
種田山頭火 「行乞記」
...もしや今家族に見放されたらたいへんだという気がして...
寺田寅彦 「柿の種」
...近代科学から見放された人間の感覚器を子細に研究しているものの目から見ると...
寺田寅彦 「感覚と科学」
...この骨肉の愛にさへ見放された悲しき病者を看護する四人の方々と...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...ジャアナリストに見放された葉子の立場を持ち直すこれという方法もなかったので...
徳田秋声 「仮装人物」
...人の世で見放されたものをも...
中里介山 「大菩薩峠」
...かくすべての人に十の九まで見放された真中(まなか)に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...すっかり運に見放されたということだ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...結局医者にも見放された恰好(かっこう)で...
堀辰雄 「菜穂子」
...どうやら見放されたようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...乞食に見放されたのは芸界広しといえどもまず私でございましょう...
正岡容 「初看板」
...見放されたようなものであった...
室生犀星 「花桐」
...フェレスのイアソンは胸部の膿瘍(のうよう)のために医者から見放されたが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...風に全く見放された海のまん中の船のようにいつまでも動かないだろう」とか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これきり見放されたら...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索