...神にも仏にも見放されたような心もちがしてね...
芥川龍之介 「妖婆」
...神がかりにあった人が神から見放された時のように...
有島武郎 「或る女」
...其の時は医者から一度見放された位であつたのが幸いに快方に向つて...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...居士に見放されたという心細さはもとよりあった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...この思想にさえ見放されたら...
太宰治 「惜別」
...乞食にも見放された家...
種田山頭火 「行乞記」
...この骨肉の愛にさへ見放された悲しき病者を看護する四人の方々と...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...ジャアナリストに見放された葉子の立場を持ち直すこれという方法もなかったので...
徳田秋声 「仮装人物」
...かく世間から見放された地位にあって私が感ずるあらゆる激越な未知なものを...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...この太陽から見放された世界は...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...かくすべての人に十の九まで見放された真中(まなか)に...
夏目漱石 「思い出す事など」
...さすがに神仏にも見放されたものか...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...江戸中の医者に見放された眼病が平癒し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それも無駄になつてしまひました――水垢離まで取つても信心が足りなくて神佛にも見放されたのでございませう」南瓜(かぼちや)頭をがつくり下げて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かつてこれほど運に見放されたことはなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...乞食に見放されたのは芸界広しといえどもまず私でございましょう...
正岡容 「初看板」
...そのうちにも神にも人にも見放されたこのバカ者の腹はふくれにふくれ...
室生犀星 「神のない子」
...風に全く見放された海のまん中の船のようにいつまでも動かないだろう」とか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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