...もしそこに見守る人がいたならば...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...お前たちを見守る父の心は痛ましく傷つく...
有島武郎 「小さき者へ」
...前みたいに顔しげしげと見守ること出来しませなんだ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...此頃窕子はその若いあるじの僧のことを考へてゐることが著しく多くなつたのを自分でも不思議に微笑まるゝやうな心持でじつと見守るのだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...自分の赤裸な姿を見守る専念のうちに沈黙する...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...遠くを見守る心地で...
豊島与志雄 「影」
...おのれの停滞した存在を見守るのほかはない...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...俺はぼんやり見守るきりだった...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...暫く沢子から離れて自分の内心を見守るのが当然の方法なのを...
豊島与志雄 「野ざらし」
...わが前に立てる人――地を抽(ぬ)き出でし巌(いわお)とばかり立てる人――を見守る...
夏目漱石 「薤露行」
...おおかたは無言のまま二人共に御米の容体を見守る事が多かった...
夏目漱石 「門」
...成り行きを見守ることにした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...私が眼ばたきもしないで返つてそれらの見物人の顔を見守るので...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...そしてあたしはお前の手がミスルトウの枝に触れるところを注意深く見守るであらう...
牧野信一 「寄生木と縄梯子」
...何か木の芽でも育つのを見守るように心や官能の生長を自分に味うことが出来たであろうか...
「一本の花」
...黒き衣の陰に大鎌は閃きて世を嘲り見すかしたる様にうち笑む死の影は長き衣を引きて足音はなし只あやしき空気の震動は重苦しく迫りて塵は働きを止めかたずのみて其の成り行きを見守る...
宮本百合子 「片すみにかがむ死の影」
...舞台裏から迄見守る実意があれば...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...小氣味好く見守る時はない...
室生犀星 「めたん子傳」
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