...少し怪訝(けげん)そうに葉子のいつになくそわそわした様子を見守る青年をそこに捨ておいたまま葉子は険しく細い階子段(はしごだん)を降りた...
有島武郎 「或る女」
...それは生命が見す見す自分から離れて行くのを見守るほどみじめでまっ暗だった...
有島武郎 「或る女」
...日々の自分を見守る事を余儀なくされた...
有島武郎 「或る女」
...もしそこに見守る人がいたならば...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...お前たちを見守る父の心は痛ましく傷つく...
有島武郎 「小さき者へ」
...これを見守る人々の心をまさにきたるべき現象の期待によって緊張させるにちょうど適当な時間だけ継続する...
寺田寅彦 「備忘録」
...彼の惱めるを見守る如くヘクトール...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...遠くを見守る心地で...
豊島与志雄 「影」
...ボールの行方を見守る合間に...
豊島与志雄 「ジャングル頭」
...心をつくして病気の犬を見守るのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...相手を見守るに引き反(か)えて...
夏目漱石 「虞美人草」
...ただじっとして事の成り行きを見守るだけだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...雲さへも日々に暗澹として相争ふ人類の姿を見守るばかりであります...
牧野信一 「サクラの花びら」
...向側から私の様子をじっと見守るようにしていた判事さんが...
水野葉舟 「帰途」
...恭がジーッと自分を見守る目から逃れる気味に成って居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...私は帰依すべき者の影像をそこに見守る...
柳宗悦 「工藝の道」
...私はそこに見えざる力の人格的影像を見守る...
柳宗悦 「工藝の道」
...その行方(ゆくへ)を見守る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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