...それが為めに私自身を見失うまでにその為めに没頭することが出来ない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...貨物自動車隊を見失うまいとした...
海野十三 「地中魔」
...地下室の階段を大勢の男女に押されながらK夫人を見失うまいと注意しつつ外へ出ようとしました時...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...母親がわりの葉子の愛を見失うまいとして取り着いて来る...
徳田秋声 「仮装人物」
...ただ一つのマルクス主義哲学――唯物弁証法の哲学――がアカデミカルでありながら而もそれの大衆化――それが本当のジャーナリズムだ――を見失うことなく...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それを「部分的」な総体に分析することを見失う...
戸坂潤 「読書法」
...駕籠を見失うと、往来にこぼした糠をたよりに、それでも、どうやらこうやら六本木まで辿り着きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この世の果ての果てまでも見失うまいとする熱望が突然わたしになにか囁きかけた...
原民喜 「鎮魂歌」
...自我の姿をいささかでも見失うことは...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...われわれはその一つ一つの懐しい波頭を見失うまいと努力する...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...愛情というものの確的な質と行為の本質を見失うと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おお何たる美しさであろう! それは無頓着・偶然・の風を帯びれば帯びるほどますます美しい! わたしの主題を見失うのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かえって禅を見失う危険が起ろう...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...民藝を見失う事となろう...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...かえって仏を見失う事を心配された親切心から...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...そうして美を見失う時...
柳宗悦 「工藝の道」
...自身の行動を見失うときに際して...
横光利一 「我等と日本」
...そもじを見失うたら途方にくれて惑(まど)い泣こう...
吉川英治 「私本太平記」
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