...ややともするとまわりに気が取られて見送るべき人を見失う...
有島武郎 「或る女」
...見失う心配はない...
江戸川乱歩 「影男」
...地下室の階段を大勢の男女に押されながらK夫人を見失うまいと注意しつつ外へ出ようとしました時...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...犬のすがたを見失うこともなく...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...芳郎はその姿を見失うまいと思って走るようにあがって往った...
田中貢太郎 「赤い花」
...この点を見失うから...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...米友が道庵を見失うことはあろうとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...私はそういう誠実な父の人間性を見失うまいと心がけ...
火野葦平 「花と龍」
...決して因果の対象を完全に見失うことはあり得ず...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...彼はじっと首を立てて方角を見失うまいとする...
本庄陸男 「とも喰い」
...したいつつ追い求めているその姿を見失うまいとのみ念じていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...おお何たる美しさであろう! それは無頓着・偶然・の風を帯びれば帯びるほどますます美しい! わたしの主題を見失うのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かえって禅を見失う危険が起ろう...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...かえって仏を見失う事を心配された親切心から...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...よろしいか!魂魄燈(こんぱくとう)を見失うなよ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その連れを見失うたので...
吉川英治 「親鸞」
...しかし、逃げ足の早い敵を、遠く見失うと、彼もまた、一時の激発から醒(さ)めて立ちどまった...
吉川英治 「親鸞」
...そのため岸伝いの航海者は陸を見失う危険に苦しめられたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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