...証見台に立った彼は、緊張しながら証言を述べた...
...幸ひ電話には見台(けんだい)のやうに蓋のなぞへになつた箱もついてゐる...
芥川龍之介 「あばばばば」
...血だらけな清玄の幽霊は太夫の見台が二つにわれると...
芥川龍之介 「本所両国」
...小さな見台を据え...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...そのときには、小林少年も、物見台から出て、むねづたいに、警官たちのそばまで、きていました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...細い鞭で見台の端をピシリ/\とやられるたびに慄へあがつたことは今に忘れない...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...呂昇が出て来て金屏風(きんびょうぶ)の前の見台(けんだい)に低頭(ていとう)した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「四年目の五月の節句じゃな」見台(けんだい)を前にして何かを読んでいた男の人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...見台(けんだい)が要(い)るならば見台を」お客の方から催促されても...
中里介山 「大菩薩峠」
...見台を前にして、張扇(はりおうぎ)でなく普通の白扇(はくせん)を斜(しゃ)に構えたところなんぞも、調子が変っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...一人一人の前には見台が置いてある...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...物見台から庭を通って階下(した)の四畳半に入り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小説では、ワルテルは友達がみな快楽に走るとき、田舎の修道院へ入って板の寝床に寝、高い書見台で、聖書や、ダンテや、スピノザなんかの禁欲主義者の本を読んでいたが、シゴイさんにとっては、国家は聖書で、飛行機はダンテやスピノザに相当するというわけだった...
久生十蘭 「だいこん」
...見台(けんだい)に両手をついて...
火野葦平 「花と龍」
...森新之助も、それにかぶれて、自分もはじめていたので、たまたま、見台や肩衣、太棹の類が、「飛鳥」にあったわけである...
火野葦平 「花と龍」
...その中に物見台といふ小高い所があつて登つて見たが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...営舎の物見台に突ツ立つて...
牧野信一 「変装綺譚」
...今に至っては見台上にて手踊同様に扇をもって面白く拍子を合せ種々形を崩して古き名人達の心も知らず長々敷勝手気儘に上手振を専一とし...
山本笑月 「明治世相百話」
...見台一つたたかずただの本を読むように語って行く...
山本笑月 「明治世相百話」
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