...□新刊書の紹介を怠つていつもすまないことには思つてゐますがついいゝかげんにしたくないと思ふものですから時間が見出せないでそのまゝになつてしまひます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年四月号)」
...いつも良い機会を見出せないでいたのを...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...とは云うもののそのような標準は公理の内からは少くとも直接には見出せない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...なる程弁証法の根柢は見出せないだろう...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...何となればどうして両者の区別に規定を与えることが出来るかは見出せないであろうから...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...見出せないのが悩みだ...
豊島与志雄 「在学理由」
...一人称で取扱われてるという答えきり見出せない...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...そしてそれが見出せないと...
豊島与志雄 「白血球」
...どこにも見出せない...
豊島与志雄 「慾」
...それに合格するのがついに見出せないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...エジプトほど適切に当て嵌まる国は見出せない...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...自分の仕事を盛りたてようとする予猶が見出せないといふんだ...
牧野信一 「南風譜」
...何処にも救いを見出せない闇の中を這い廻ったのは...
松永延造 「職工と微笑」
...本当の偉さはそういうどちらかというと自分中心の成功に満足している姿のなかには見出せないものです...
宮本百合子 「キュリー夫人の命の焔」
...内部にこうした外部の変化に応ずる何らの原因も見出せないものだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どれが目明し仲間の暗合符(あんごうふだ)だかそれらしいのは一向に見出せない...
吉川英治 「江戸三国志」
...まったく見出せないのであった...
吉川英治 「黒田如水」
...ツイ手近に來てゐながら見出せないのも道理なほどの山の蔭に彼の家はあつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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