...見るからに気持がよい...
石川啄木 「雪中行」
...見るからにゾッとするような陰惨(いんさん)な邸宅(ていたく)だった...
海野十三 「蠅男」
...それは薄雲の多い寒空の下に見るからに索莫とした風景であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...恐喝漢(ゆすり)と思ぼしい見るからに逞ましい大男がくっついて來て...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ベトベトとして餅のようにからまる水は見るからに唐紅(からくれない)...
中里介山 「大菩薩峠」
...見るからに篤実なようすをしていた...
久生十蘭 「だいこん」
...見るからに軽々しい亜鉛板で葺いてあつた...
牧野信一 「悪筆」
...いつも見るからに長閑さうに...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...思ひがけなくも見るからにさゝやかな波がしらが何処までも...
牧野信一 「剥製」
...いたいのをこらへて居ますとやがて四五日の中には皮はむかれ骨はのけられ見るからに浅ましい姿となりました...
槇村浩 「私は紙である」
...見るからに弱々しい一名の敵を...
吉川英治 「剣の四君子」
...星眸濶面(せいぼうかつめん)の見るからに威容堂々たる偉丈夫にも...
吉川英治 「三国志」
...見るからにひとくせありげな男が腰をかけていた...
吉川英治 「私本太平記」
...見るからに貧しい小国だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...見るからに虎眉豹身(こびひょうしん)の気にみちている...
吉川英治 「新書太閤記」
...事実、見るからに、紙幣の洪水の中で、血眼な顔が無数である...
吉川英治 「俗即菩提」
...見るからに古びはてた七八十戸の村で農家の間には煤び切つた荒目な格子で間口をらした家なども混つてゐた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...見るからにこごしい姿であるが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索