...見るからに心臓に故障のあるのが知られた...
海野十三 「三人の双生児」
...見るから地味な婦人だった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...城門の口には見るからに恐ろしい守衛がたくさんいた...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...見わたしたところ、小屋は相当の広さであるのに四分通りしか入りがないので、場内の空気は街頭を流れるすうすうした風と変りがなく、舞台に動いている人形までが首をちぢめて、淋しく、あじきなく、見るから哀れに、それが太夫(たゆう)の沈んだ声と三絃(さんげん)の音色(ねいろ)とに不思議な調和を保っていた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...見るから淋しげである...
長塚節 「芋掘り」
...表現作用的に物を見るから働くということができるのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...見るからにつまらない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...見るからに数千人の警官は田舎の各署からロンドンに動員されたようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...見るから二枚目然とした彼は...
正岡容 「圓朝花火」
...見るから美味しそうなものを召し上がっておいでなすってて...
正岡容 「小説 圓朝」
...手紙はその人の字を見るからこそ心が安まるのだから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...此方がその気で見るからこの辺ばかりウロウロしているようにも思えるが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...見るからに一鞭あてて今や疾走しそうな溌剌(はつらつ)たる騎手のごとき軽快な青年だ...
横光利一 「夜の靴」
...見るからに不逞(ふてい)な面(つら)がまえをした半裸体の大男が...
吉川英治 「新書太閤記」
...見るからに濃艶な粧(つく)りをしていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...銀ギセルを横咥(ぐわ)えに、唐桟(とうざん)の羽織に角帯といった風采で、見るからに、ぼくの父などとは肌合いの違う人であった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...見るからに荒れすたれた家で...
若山牧水 「木枯紀行」
...見るからに裾野らしい植林である...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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