例文・使い方一覧でみる「見やる」の意味

...男性的な顔を見やる葉子の... 男性的な顔を見やる葉子のの読み方
有島武郎「或る女」

...しげしげと相手の顔を見やる自分を見いだした... しげしげと相手の顔を見やる自分を見いだしたの読み方
有島武郎「或る女」

...またそこに死んでいるむすめをなつかしそうに打ち見やる... またそこに死んでいるむすめをなつかしそうに打ち見やるの読み方
ストリンドベルヒ　August Strindberg 有島武郎訳「真夏の夢」

...打ち見やる眼元（めもと）に無限の情（なさけ）を含み... 打ち見やる眼元に無限の情を含みの読み方
高山樗牛「瀧口入道」

...時計でも見やるような時刻のことだった... 時計でも見やるような時刻のことだったの読み方
アーサー・コナン・ドイル　Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳「唇のねじれた男」

...不覚にも自分から娘のほうを見やる... 不覚にも自分から娘のほうを見やるの読み方
ドストエーフスキイ中山省三郎訳「カラマゾフの兄弟」

...」そういう言葉が耳についたので、ちらと見やると、青年のうちの一人が、お久と連れ立って出て行こうとしていた...
豊島与志雄「阿亀」

...「どうしてでもないのよ、いいからおあがりなさい」「でも、お嬢さんの蒲団の上にも、血のついているのを、さっき、わたしは見ちまったから、変だと思ったのよ」「御飯をいただく時に、そんなことを言うものじゃありません……」その時、窓の外が急に、ざわめき出したのを、見やると、一群の人数が罵（ののし）りながら、何者かを擁（よう）してこのところへ入って来るのを認める... 「どうしてでもないのよ、いいからおあがりなさい」「でも、お嬢さんの蒲団の上にも、血のついているのを、さっき、わたしは見ちまったから、変だと思ったのよ」「御飯をいただく時に、そんなことを言うものじゃありません……」その時、窓の外が急に、ざわめき出したのを、見やると、一群の人数が罵りながら、何者かを擁してこのところへ入って来るのを認めるの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...そう言って八五郎のうさんな顔を見やるのでした... そう言って八五郎のうさんな顔を見やるのでしたの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...此處から出てはならぬと――あの方が」お北の明るい眼がそつと足場の下の金太の顏を見やるのでした...
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...大川の流れを凉しい心持で打見やるのでした... 大川の流れを凉しい心持で打見やるのでしたの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...ひっそりとした木蔭（こかげ）を見やると... ひっそりとした木蔭を見やるとの読み方
原民喜「壊滅の序曲」

...家鴨の群を見やると六七羽の家鴨は岸の方の医院の石段へ集まつてしまつた...
原民喜「潮干狩」

...折々見やる尻目（しりめ）おそろし... 折々見やる尻目おそろしの読み方
樋口一葉「大つごもり」

...斜め前にいた阿賀妻のそびえた鼻を横向きに見やるのであった... 斜め前にいた阿賀妻のそびえた鼻を横向きに見やるのであったの読み方
本庄陸男「石狩川」

...和んだ良人の横顔を見やるのだった... 和んだ良人の横顔を見やるのだったの読み方
矢田津世子「女心拾遺」

...支度をしながら見やると... 支度をしながら見やるとの読み方
山本周五郎「竹柏記」

...ここの内は燈火（ともしび）も欲しい暗さなのに、外を見やると、城外の遠い山肌に、かッと、晩秋の落日が、茜色（あかねいろ）に刎（は）ねかえっていた... ここの内は燈火も欲しい暗さなのに、外を見やると、城外の遠い山肌に、かッと、晩秋の落日が、茜色に刎ねかえっていたの読み方
吉川英治「新書太閤記」

「見やる」の書き方・書き順

いろんなフォントで「見やる」