...しかし少くとも僕の目には気味の悪い見ものにも違いなかった...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...それから当時は祇園祭の時分の屏風祭が又見ものでして...
上村松園 「冷かされた桃割娘」
...これからが見ものですよ...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...片原町に行って見ると朝早くから軒並に湯気を立てていて実に見ものであった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...王蛇(キングスネーク)がいたちのような小獣と格闘するときの身構えが実におもしろい見ものである...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...その頬かぶりの中からロイドめがねの光っているのも不思議な見ものである...
寺田寅彦 「沓掛より」
...そう思って見ているとあれは実に面白い見ものである...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...ただ物珍らしい見ものになるだけで...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...この仲裁ぶりが見ものだなあ――米友はじりじりしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...此の事件の真犯人について私が何の意見ものべなかったのは一部の読者を失望させただろうからである...
平林初之輔 「犠牲者」
...――このような見ものを村人は...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...幼いわたしにとって菊人形は面白さとうす気味わるさとのまじりあった見ものだった...
宮本百合子 「菊人形」
...それこそ見ものだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...阿波の平野にこれが一面に植えられている様も見ものでありました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...「はだかん坊の中で議論するとは見ものだろうな...
横光利一 「旅愁」
...見ものであろうよ」と...
吉川英治 「私本太平記」
...敏(さと)くも、時代の方向を、見さだめたつもりで、中国経略の途中から、突如(とつじょ)、主将の秀吉を裏切り、また盟主信長に反抗を宣言して、伊丹(いたみ)の城にたてこもった荒木摂津守村重(せっつのかみむらしげ)の孤立化こそ、見ものであり、笑止(しょうし)な存在となった...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんといってもここの見ものは建築であるから...
和辻哲郎 「四十年前のエキスカージョン」
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