...大船団に見まがう夜光虫の大群の光景を想像していた...
梅崎春生 「桜島」
...電光に見まがうような明かるい光に包まれながら...
海野十三 「火星兵団」
...女にも見まがうほど美しい顔であったが……)と...
海野十三 「少年探偵長」
...蜘蛛に見まがうような擬装(ぎそう)のマイクと高声器をつり下げて...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...それと見まがう亀裂(ひび)がある訳でもない...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...大空の黒雲かと見まがう煙幕文字...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...魚の形さながらにして金色の花びらとも見まがうこまかき鱗(うろこ)すきまなく並び...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一見グルジヤ女〔(外コーカサスに住むコーカサス族の一)〕とも見まがう満々たる胸をしたユダヤ婆さんが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...随分様子のいい血気盛の男に見まがうほどであったが...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...堅気(かたぎ)の女房も赤い手柄(てがら)をかける位の年頃(としごろ)のものはお妾に見まがうような身なりをしている...
永井荷風 「雪解」
...相撲取と見まがうばかりの体格のやつが...
中里介山 「大菩薩峠」
...明星(みょうじょう)と見まがうほどの留針(とめばり)が的(てきれき)と耀(かがや)いて...
夏目漱石 「野分」
...オランダ製のシャツに雪と見まがうような真白なエプロンをかけて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...黒檀(こくたん)とも見まがうほどでした...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...爪かと見まがう手は神経質そうだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...見まがうかたなき日本の顔を差し出すので...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...一見榧(かや)の樹かと見まがう松の間を通り...
横光利一 「旅愁」
...丁度昨日一昨日その長雨があがると同時にほんとに瞬く間に見まがうほどの紅葉の山と染まったのを見て驚いたのであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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