...そうして愛子の挙動を爪(つめ)の先ほども見のがすまいとした...
有島武郎 「或る女」
...見のがすはずはありません...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...これを見のがす筈は...
太宰治 「ろまん燈籠」
...寺院や僧侶の存在が経済的社会的もしくは政治的現象として見のがすべからざるものであったに拘(かか)わらず...
津田左右吉 「東洋文化、東洋思想、東洋史」
...画家が絵の具とカンバスで神品を生み出すのと比べるとかなりな相違があるのを見のがすことはできない...
寺田寅彦 「映画芸術」
...甲が同じ事を十回繰り返し実験しても気がつかずに見のがす事を乙がただ一ぺんで発見する場合はしばしばある...
寺田寅彦 「空想日録」
...胸の奥底にある少しの黒い影でも見のがす事ができなかった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...これは明らかにボルツマンの学説の提供する宇宙進化の大問題に触れていることを見のがす事はできない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...この好機会を見のがすことはできなかった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...またかえってこの江戸の市中のこれからの騒ぎを見のがすわけにゆかないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...多くの俗信が繋がれていたことも見のがす訳には往かぬが...
中山太郎 「屍体と民俗」
...見のがすこつちやねえ」ガラツ八は二つの眼玉を剥いて見張りましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼の神経がそれを見のがす筈は無い...
三好十郎 「恐怖の季節」
...拙者等を誰と見まちがえたのか? いえ! それをいわねば見のがす訳に行かぬ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...見のがすことは出来ないのです...
吉川英治 「江戸三国志」
...今日ふたたび彼を見のがすべきや...
吉川英治 「三国志」
...見のがすべきか?」また...
吉川英治 「新・水滸伝」
...不幸になる人を見のがすわけには行かぬ』『そんな事を云って...
吉川英治 「夕顔の門」
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