...なんの見どころも無い百姓女でありますが...
太宰治 「駈込み訴え」
...どこといつて見どころはないけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...また観客はカメラのようにあんなに勝手に位置を変えて自由に見どころを得られるはずはないのである...
寺田寅彦 「映画雑感(5[#「5」はローマ数字、1-13-25])」
...そういう安直な見どころをむしろ故意になくするように勉(つと)めるくらいにしてもらいたいと思うのである...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...いくらか見どころがあるからじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間にはまだ見どころがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...短刀には見どころがある...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺はあのお篠といふ女に見どころがあると思ふよ」二人はそんな事を言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なかなか見どころのあるようだと思っているんだが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いままでの不為合せな来しかたが自分にさえ忘れ去られてしまっているような、――そうして、そこには、自分が横切ってきた境涯だけが、野分のあとの、うら枯れた、見どころのない、曠野(あらの)のようにしらじらと残っているばかりであった...
堀辰雄 「曠野」
...青野季吉を書いた鋭く温かい一文は気概も見どころも文章から立つ埃までみんな大事にしまってあって...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...なかなか見どころのある若者となったので養父母も大きに悦(よろこ)び...
山田美妙 「武蔵野」
...何か見どころのある人物にちがいあるまい)と...
吉川英治 「三国志」
...抱えてくれるというのかね」「汝(われ)の面(つら)だましいに見どころがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...どこか見どころがある」と宋江や呉用に諮(はか)って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...あれは見どころがある)と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...見どころがあった...
吉川英治 「松のや露八」
...何かほかに見どころがあったわけでもなかった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索