...この方は、女房の手にも足にも触りっこなし、傍へ寄ろうともしない澄まし方、納まり方だそうだが、見ていると、むかっとする、離れていても胸が悪い、口をきかれると、虫唾(むしず)が走る、ほほほ、と笑われると、ぐ、ぐ、と我知らず、お時が胸へ嘔上(こみあ)げて、あとで黄色い水を吐く……」「聞いちゃおられん、そ、そいつが我がお京さんを...
泉鏡花 「薄紅梅」
...離れて見ているうちに...
太宰治 「正義と微笑」
...しかもそろそろ五十の声を聞こうとする私の現在に欠けているありきたりの家庭的環境のなかに見ている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...又は人が見ている時だけに働いているものはどちらも泥棒だよ」鼠は恥かしくなってコソコソと逃げて行きました...
夢野久作 「懐中時計」
...私の行手に横たわっていた白い墓が今度は起き上ってじっと私の顔を見ている私にはそこにゆくより路がない...
土谷麓 「呪咀」
...現在吾々が眼の前に見ている諸種の事情に就いて云えば...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...私は女の振舞を全く唖然とした気持で見ているより他はなかった...
外村繁 「澪標」
...君枝が縁側に腰掛けて雑誌を見ていると...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...蛇(へび)を投げた所を見ている...
夏目漱石 「永日小品」
...つまり姉は無理な夢を自分一人で見ているのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...見ていると、めいめい自在に皿から切餅をとって食べているが、こちらにはとりもちしてくれない...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...日常を見ていると子供にしては窮屈すぎるようで...
久生十蘭 「母子像」
...しかしすべてを見ている...
三好十郎 「冒した者」
...阿闍利さまのお話をおききするよりも悠閑(のんびり)とお笑いになるお顔を見ているだけでも...
室生犀星 「あじゃり」
...口を開いて見ているように...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...沢田屋の舞台だって見ているけれど...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...眼だけぱちぱちさせて風景を見ている怪奇極まる図を思い描くと...
横光利一 「旅愁」
...ぜひなく唾(つば)をのんで見ていると...
吉川英治 「三国志」
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