...」渠はかの女には見せないやうにして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...まだすがたを見せないのです...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...恵慶の色紙は主人が誰にも見せない大切な秘蔵なのを知つてゐるので...
薄田泣菫 「茶話」
...ボートのところまで下りて行かれようか? 私を真先に見つけた奴が鴫(しぎ)の首でもひねるように私をひねり殺しはしないだろうか? 私が姿を見せないそのことが彼等には私が彼等を恐れていることの...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...十時近くになってもその姿を見せないので...
田中貢太郎 「水魔」
...それだのに彼はちっとも私を知ってるようなふうを見せないで...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...笑顔ひとつ見せない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「少年たち」
...それが今は姿さえも見せない...
壺井栄 「二十四の瞳」
...自分のカルタ札を見せないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...富子は聊かも取り乱したところを見せない代りに...
豊島与志雄 「自由人」
...どうしたものか影も形も見せないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...特別な愁歎場を見せないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...店の方へは気振りも見せないんだそうですよ」「贅沢(ぜいたく)な化物じゃないか」「主人の由兵衛はあの気象だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八の野郎が十日も顏を見せないぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いつまでたっても姿を見せない...
久生十蘭 「海豹島」
...両手で眼を押え「どうぞ見せないで下さい...
宮本百合子 「或日」
...家庭の実務をとることにも力の不足は少しも見せない夫人であることを院はお思いになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すがたを見せない時があつた...
室生犀星 「めたん子傳」
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