...煙草を噛んでいると見せかけて...
海野十三 「西湖の屍人」
...転宅と見せかけて屋根裏に潜み...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「折角(せっかく)雪子の死骸の顔を傷(きずつ)けて鶴子と見せかけても...
江戸川乱歩 「鬼」
...一応敵のたくらみにかかったと見せかけて...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...……いつも『脳味噌をつめ替えろ』と叱られた狂人が、とうとう狂人らしい率直さから、その教えを実行してしまった、と見せかけて、実は逆に狂人のほうを殺して、自分が死んだような振りをするなんて……成る程、荒療治で脳味噌をとったりすれば、顔なぞ誰の顔だか判らなくなってしまいますからね...
大阪圭吉 「三狂人」
...わざと田舎ものに見せかけてゐても...
田山録弥 「島の唄」
...あの男は阿呆で聾(つんぼ)に見せかけているが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...こいつはあれがホテルの人間に違いないように見せかけてあつたからですわい……したが...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...つまり真実をも嘘らしく見せかけて喜んでるような調子で...
豊島与志雄 「失われた半身」
...もっぱら怠慢な犬を折檻するかのごとく見せかけて...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...材木や石に打たれて死んだ樣に見せかけて居るが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...スペインから緬羊を移入するように見せかけて何度も行われた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...運転手にわざと車に故障のあるように見せかけて...
平林初之輔 「鉄の規律」
...同じ三百五十目位でも老鶏の爪を切って焼き鏝(こて)を当(あ)てて若鳥のように見せかけて売る事が沢山ありますから欺(だま)されるといけません...
村井弦斎 「食道楽」
...心の中にさもさも大きな遺憾と悔恨とをいだいているかのように見せかけているばかりで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あわてふためくと見せかけて...
吉川英治 「三国志」
...初心(うぶ)っぽくまず見せかけて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...実は漂流しているうちにこの島を発見したのでわざと頭の調子が悪いように見せかけて内地を去り...
蘭郁二郎 「地図にない島」
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