...葉子はきびしく自分を見すえる目を眉(まゆ)のあたりに感じておもむろにそのほうを見かえった...
有島武郎 「或る女」
...自分の前においてある大きなガラスの箱の中を見すえる...
海野十三 「超人間X号」
...砂馬を見すえるようにして...
高見順 「いやな感じ」
...上海にもコウモリが……? 見すえると...
高見順 「いやな感じ」
...見すえる間もなく...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...いったん何かを見すえるともう大丈夫です...
モーリス・ルヴェル 田中早苗訳 「或る精神異常者」
...すこし無躾(ぶしつけ)なくらいにまじまじと風態(ふうてい)を見すえるとその男はべつにたじろぐ気色(けしき)もなくよい月でござりますなとさわやかなこえで挨拶(あいさつ)して...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...端正な面をあげて見すえるように相手の顔を眺める...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...冷酷な眼つきでキャラコさんを見すえると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...」―― じっと ねこぬこタムを 見すえる ちょびひげサミュエル ――「おいしい パンは できんぞ...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...伺っておきたいが」伊兵衛は家扶の眼を見すえるようにしながら云った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...……じっと見すえる眼はさすが口惜しそうなものをキラとこぼしかけていた...
吉川英治 「私本太平記」
...女の蘭瞼(まぶた)をむごたらしく上から見すえる...
吉川英治 「新・水滸伝」
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