...噂(うわさ)によれば竜子は非常に若々しく見える...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...元子が動いているのにその組成物体が静止しているように見える事のあるのは何ゆえか...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...例えば動物や人間などの姿に見えるものだ...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...しかし返答をするべき性質(たち)の言葉でないから――字で書くと普通のねえのように見えるが...
夏目漱石 「坑夫」
...ほかの部分より比較的薄く見える箇所がしだいに多くなった...
夏目漱石 「明暗」
...きつねのように見えるのであった...
新美南吉 「嘘」
...いかにも貴重で藝術的なものに見えるのである...
萩原朔太郎 「所得人 室生犀星」
...妾の手紙をお読みになったらしいんですって? 開封したような形跡が見えるんですって?貴方(あなた)は...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...いつもよりちかぢかと見える真向うの小山の上に捲き雲が一かたまり残っているきりだった...
堀辰雄 「菜穂子」
...門弟数百人もあったというからよほど行われたと見える...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...これによつて彼にあつては存在が一層客觀的に把握されてゐるかの如く見える...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...……見えるのは村子の姿だけで...
三好十郎 「胎内」
...その女の傍にゐる時一層明かに見えるからである...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...旧い住居の方でも前庭桜花盛開といふ記事が屡見えるから...
柳田國男 「信濃桜の話」
...むくむくした力こぶみたいな雲が見えるわ」女は声を落し...
山川方夫 「暑くない夏」
...黒い顏をして惡相に見えるといふので憎がつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...大仰(おおぎょう)な手つきで告げているらしく見える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...が岸辺に見える魚の網は人跡を示している...
和辻哲郎 「鎖国」
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