...餌をあさる鴉(からす)が見えるばかり...
芥川龍之介 「芋粥」
...金持ちと事業家は二つ別物のように見える...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...白ペンキの大きな字で書いてあるのが見えだし...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...鷄が馴れてゐると見えて...
千家元麿 「自分は見た」
...そうして各瞬間における物像はいつもくずれずに見えているように...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...色々の相異った――独創的とも珍奇とも見える――範疇体系が打ち建てられる...
戸坂潤 「技術の哲学」
...御用心御用心」「うむ――」竜之助は押返して問うことをしなかったと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...四十代だろうが五十代だろうが乃至(ないし)六十代だろうがほとんど区別のない一様(いちよう)の爺さんに見えるくらい...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...チラホラ見え初めた旅人の姿に遠慮して...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...お立派にさえ見えますわ」と仔細らしく頷いてみせた...
久生十蘭 「湖畔」
...Y村がやっとその川向うに見え出した...
堀辰雄 「三つの挿話」
...如何なる暗夜でも沖に居る難破船からその柱が見えるので...
正岡子規 「病牀六尺」
...その小さな列車の窓は一列小さく赤く見え...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...これ程のものが今迄彼に見えなかったのは...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...あの裏庭の見えるところにお二人が坐って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私が熱誠をこめて行なう修法に効果の見えぬわけはありません...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...無数の民の幽魂(ゆうこん)に見えてならない...
吉川英治 「三国志」
...もう先に見えた女はどこにも姿が見えないのであった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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