...葉子は倉地の中にすっかりとけ込んだ自分を見いだすのみだった...
有島武郎 「或る女」
...どんなにもがいてみてもまだまだほんとうに自分の所有を見いだす事ができないで...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...誤りを見いだすことが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...花火のはじまるのを待っているあほうの自分を見いだすことができたのは愉快であった...
寺田寅彦 「柿の種」
...これにはおそらくどこにも「俳諧」は見いだす事ができないだろう...
寺田寅彦 「柿の種」
...新しき風雅の道を開拓してスポーツやダンスの中にも新しき意味におけるさびしおりを見いだすのが未来の俳人の使命でなければなるまいと思う...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...何を見いだすことも出来なかった...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...探偵物の中に寸断されながらしかもその中に成長力をもっている『罪と罰』を見いだすべきであると思う...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
...その調子には初対面の女には見いだすことのできない...
夏目漱石 「三四郎」
...現代人は契約の中に明さを見いだす...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...異様な帽子をかぶつたりした芸術家の群をこゝかしこに見いだす...
正岡容 「浅草燈籠」
...やがては苦(にが)い悔いの中に自己を見いだす愚を学ぶまいと心に思うところがあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また何ら表現の手段を見いだすに苦しむような不平も煩悶(はんもん)ももたぬ者までが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...誇大したる表情は彼女に見いだすことはできない...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
...枯れ葉の下から黄茸や白茸を見いだすこともできる...
和辻哲郎 「茸狩り」
...稀有(けう)の宝を見いだすかも知れぬという期待に胸をおどらせながら...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...それを見いだす一定の方法を提出したのではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...我々はいかにしてもここに宣長のいうごとき理想的な「みやび心」を見いだすことができぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索