...あらゆる偏見と伝説と習俗の覊絆(きはん)を切断し...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...首尾よく合格して軍人となっても狷介(けんかい)不覊(ふき)の性質が累(わずらい)をなして到底長く軍閥に寄食していられなかったろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...長い間住んだ土地を別れて来るに就いてのいろ/\の追懐や覊絆(きづな)もあつた...
田山花袋 「朝」
......
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...思いっきり独立不覊の態度をとりながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...東京の人にして東京を去り覊旅(きりよ)却て家園に勝る樂しみを覺ゆるとは...
永井荷風 「十年振」
...いつもボロドテラを引つかけて居るので一見鼻持もならないのであるがその仲間には聞えた本所竪川の龜といふので磊落不覊とでもいはふか酒ばかり飮んで居る...
長塚節 「我が庭」
...再び帰らねばならぬ女の心に覊絏(きせつ)の苦しみを与う...
夏目漱石 「草枕」
...ウィリアムが日毎夜毎に繰り返す心の物語りはこの盾と浅からぬ因果の覊絆(きずな)で結び付けられている...
夏目漱石 「幻影の盾」
...能(よ)く不覊(ふき)独立すべきことなし...
蜷川新 「天皇」
...しかもかかる考へ方の覊絆を脱すべく力めることが...
波多野精一 「時と永遠」
...天の道理に基づきて不覊(ふき)自由なるものなれば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...世の人もこれを目して不覊(ふき)独立の人物と言い...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...なおさらあらゆる覊絆(きはん)を脱したわけであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...しかもその廃せられた所以(ゆえん)を書して放縦不覊(ふき)にして人に容(い)れられず...
森鴎外 「渋江抽斎」
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與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...そこには教会の覊絆を脱した近世の精神が力強く動いていたとしても...
和辻哲郎 「鎖国」
...君主と高ぶり奴隷と卑しめらるるは習慣の覊絆に縛されて一つは薔薇の前に据えられ他は荊棘の中に棄てられたにほかならぬ...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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