...恭(うやうや)しそうに青磁(せいじ)の香炉(こうろ)や金襴(きんらん)の袋を並べ立てた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...金襴緞子(きんらんどんす)...
谷崎潤一郎 「細雪」
...金襴(きんらん)の袈裟(けさ)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...軸(じく)は底光りのある古錦襴(こきんらん)に...
夏目漱石 「草枕」
...金襴の帶どころか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――その仕掛けを皆んな話してやるのだ」「――」「金襴の帶は多分お幽のものに違ひあるまい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...錦襴のなかに生ずる一つの皺だつた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...「さぶのやつだったんだ」「なにがですか」「綿文(わたぶん)の金襴(きんらん)の切(きれ)よ」と栄二は顔をしかめながら云った...
山本周五郎 「さぶ」
...その金襴の袋というのが...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...小さな金襴(きんらん)の巾着(きんちゃく)をポケットから出してその口を拡げながら...
夢野久作 「クチマネ」
...金襴縁(べり)の御簾(みす)を下げた大身のお忍船(しのび)もまま見える...
吉川英治 「剣難女難」
...金襴をあざむく美々しい衣裳に白ぐけの羽織紐(ひも)をさげ...
吉川英治 「剣難女難」
...金襴や珠にたかっている蛆虫(うじむし)はそこを離れなかった...
吉川英治 「三国志」
...香苞(こうづと)の折表紙(おりびょうし)に似た金襴(きんらん)のうちに畳まれている地蔵菩薩の御影(すがた)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...精力的な五十歳がらみの肉(しし)むらをくるむ紫衣(しえ)と金襴(きんらん)からは...
吉川英治 「私本太平記」
...紅地金襴(あかじきんらん)の鮮(あざ)らかなよろい小袖と具足を着ていた...
吉川英治 「私本太平記」
...見えている古金襴(こきんらん)の袋をじっと見つめ――「おや...
吉川英治 「宮本武蔵」
...八九年前京都で買った金襴の布(きれ)を内裏から拝領の衣と称し...
和辻哲郎 「鎖国」
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