...煤(すす)けた錦襴(きんらん)の表装(ひょうそう)の中に朦朧(もうろう)と墨色(ぼくしょく)を弁じていた...
芥川龍之介 「疑惑」
...それから錦襴(きんらん)の帯...
芥川龍之介 「疑惑」
...それから大きな山芋に金襴の衣を被せたような教誨師とが静々と入って来た...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...土佐国風土記云、神河訓二三輪河一云々、多氏古事記曰、崇神天皇之世、倭迹迹媛皇女、為二大三輪大神婦一毎夜有二一壮士一、密来暁去、皇女思レ奇、以二綜麻一貫レ針、及二壮士之暁出一也、以レ針貫レ襴、及レ旦看レ之、唯有二三輪遺一レ器、故時人称為二三輪村一、社名亦然、ニ、女郎花日本古代の美しき植物神話の一つに曰く、小野頼風の妻化して女郎花となると、或は入水せし女の脱ぎ棄てし衣朽ちて、女郎花生え出でたりと云い、或はまた、その塚よりとも伝う...
高木敏雄 「比較神話学」
...それから金襴(きんらん)...
太宰治 「逆行」
...あの金襴の地質とが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...式部官が捧げて行く金襴で作ったコンスタンチヌス大帝の旗が...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...何か古錦襴切(こきんらんぎれ)のような袋に包んだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...軸(じく)は底光りのある古錦襴(こきんらん)に...
夏目漱石 「草枕」
...金襴(きんらん)の袋などに入れた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...序(ついで)に金襴の帶のことも訊き度い」「よし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だらりに結びさげた金襴(きんらん)の帯...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...遠く海外に出て名を博したのも錦襴手(きんらんで)のその白物である...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...そうするとこんどの金襴のことも...
山本周五郎 「さぶ」
...金襴の着物を着て王様のお椅子に着いて...
夢野久作 「犬の王様」
...紅地金襴(あかじきんらん)の鮮(あざ)らかなよろい小袖と具足を着ていた...
吉川英治 「私本太平記」
...白金襴(しろきんらん)の袈裟(けさ)がわけて背をたかく見せている範宴のすがたが...
吉川英治 「親鸞」
...表装には金襴(きんらん)の古裂(ふるぎ)れが使ってあって...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??