...空(そら)を飛んで人を襲うと聞いた……暴風雨(あらし)の沖には...
泉鏡花 「海の使者」
...その跡を慕って大鯰(おおなまず)が池から雫(しずく)をひたひたと引いて襲う気勢(けはい)がある...
泉鏡花 「怨霊借用」
...今夜にも翼をはって帝都の空を襲うかもしれない情勢であります...
海野十三 「空中漂流一週間」
...そうだ! 罪の無い産まれたばかりの子供すら襲う...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...ペレニウスの館を襲うてこれを殺してくれて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...夜半に格納庫を襲うてもらおう...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...恐ろしい空想が悪夢のように心を襲う...
寺田寅彦 「やもり物語」
...何か偉大なることがなさるる時群集を襲うあの宗教的恐怖の一種を感じた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...寒気(さむけ)が全身を襲うて来るのみです...
中里介山 「大菩薩峠」
...」「ああ……いや別段……」ふたたび重苦しい沈黙が襲う...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...当該の事件に対して係としてのある種の役目をもっている秘書を真夜中に襲うということがありうるかどうか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...風摩が襲うとすれば...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...不幸にして突風の襲うところとなり...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...随時的の飢饉が時々彼らを襲うこともあろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...霊魂が高ぶっている時にそれを襲うことが多い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...襲うてくるらしいのである...
柳田国男 「雪国の春」
...蜀境の剣閣でも襲うことになろうものなら...
吉川英治 「三国志」
...この人に信長のあとを襲う素質はないものと埒外(らちがい)に措(お)かれていたといってよい...
吉川英治 「新書太閤記」
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