...御褥(おしとね)の白綾(しろあや)も焦げるかと思う御気色(みけしき)になりました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...ただ一室(ひとま)だからそこが褥(しとね)の...
泉鏡花 「婦系図」
...黒塗的な奥の一間がいつも母の病褥(びょうじょく)となって居た...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...褥(しとね)を辷(すべ)って礼をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ産褥(さんじょく)を離れ得ない彼女の前に慰藉(いしゃ)の言葉を並べなければならなかった...
夏目漱石 「道草」
...病褥(びょうじょく)に呻吟(しんぎん)すること旬余日...
野中到 「寒中滞岳記」
...草を褥(しとね)に木の根を枕...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...雲の褥(しとね)の上に臥(ね)かせでもするかのごとく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...彼女は絹の褥(しとね)のついた自分の箱馬車で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...それも御褥御枕(おしとねおまくら)を備(そな)え...
柳田国男 「海上の道」
...客を見るなり褥(しとね)から起って迎えたのがその人だった...
吉川英治 「黒田如水」
...褥(しとね)に着くのを見ると...
吉川英治 「黒田如水」
...思わずアッと褥(しとね)から膝を辷らせた...
吉川英治 「剣難女難」
...時々そっと帝の病褥へ来てささやいた...
吉川英治 「三国志」
...設けられてある主人の褥(しとね)に坐るまえに...
吉川英治 「新書太閤記」
...あわてて褥(しとね)の外へ這いだした...
吉川英治 「親鸞」
...部屋の中ほどに厚い褥(しとね)を重ね...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...母は産褥(さんじょく)に横たわってい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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