...褊狭者(ひねくれもの)の主筆が買つてやつたのだと云ふ...
石川啄木 「病院の窓」
...小胆褊狭毫も人材を籠葢するの才なしと或は彼を政界の死人なりと笑ひ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...褊狭(へんきょう)なる自家の旧趣味を棄てて後(おく)れ走(ば)せながら時代の新俚謡(しんりよう)に耳を傾けようと思ったのである...
永井荷風 「十日の菊」
...韓愈の見解或は褊狭(へんきょう)に走れるや知るべからず幕府の政令苛酷に過ぎたるや亦知るべからず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...されども歌人皆頑陋(がんろう)褊狭(へんきょう)にして古習を破るあたわず...
正岡子規 「曙覧の歌」
...残忍酷薄の人たらずんば必ず猜疑褊狭(さいぎへんきょう)の人たるべきなり...
正岡子規 「病牀譫語」
...かえって父栄玄の褊狭(へんきょう)な気質を受け継いでいた...
森鴎外 「渋江抽斎」
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