...お柳の氣褄を取つては時々恁(か)うして遣つて來て...
石川啄木 「鳥影」
...褄(つま)もいとどしく崩れるのを...
泉鏡花 「悪獣篇」
...蜘蛛(くも)の巣(す)の如(ごと)く袖褄(そでつま)を引(ひ)いて居(ゐ)たのを...
泉鏡太郎 「一席話」
...心急(せ)いた状(さま)に前褄が浅く揺れて...
泉鏡花 「薄紅梅」
...ひとりお桂さんの姿を、肩を、褄(つま)を、帯腰を、彩ったものであった...
泉鏡花 「怨霊借用」
...褄(つま)が幻のもみじする...
泉鏡花 「怨霊借用」
...こんな辻褄(つじつま)の合わぬ話はありません...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...めりんす二〇三高地の輸出向日本芸者がしゃなりと自動車から左褄(ひだりづま)を取り...
谷譲次 「踊る地平線」
...お房四谷より君花と名乗りて再び左褄取ることになりしとて菓子折に手紙を添へ使の者に持たせ越したり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...前後とどうしても辻褄(つじつま)の合わない所が一二箇所出て来るんだってね...
夏目漱石 「行人」
...それから判切(はっきり)聞こえるところも辻褄(つじつま)の合わない事だらけだった...
夏目漱石 「明暗」
...辻褄(つじつま)は立派に合うでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無理に辻褄(つじつま)を合せれば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...褄(つま)を折返してキチンと座っていた...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...小褄(こづま)かた手(て)に友仙(ゆふぜん)の長襦袢(ながじゆばん)下(した)に長(なが)く...
樋口一葉 「われから」
...歎(なげ)きわび空に乱るるわが魂(たま)を結びとめてよ下がひの褄(つま)という声も様子も夫人ではなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...菅(すげ)の褄折笠(つまおりがさ)と小荷物を引き背負うて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「こんな所でお目にかかろうとは不思議なご縁でございます……私はまさかあなた様とは思いませんでしたの」言葉の辻褄(つじつま)を失っているのは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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