...その褄を圧(おさ)えても...
泉鏡花 「薄紅梅」
...花菜を褄(つま)にして立った...
泉鏡花 「瓜の涙」
...踵(かかと)を摺下(ずりさが)って褄が波のようにはらりと落ちると...
泉鏡花 「怨霊借用」
...時間の点なども辻褄(つじつま)が合っていた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...庸三の感じに映ったあの時の事象の辻褄(つじつま)を合わせるのに...
徳田秋声 「仮装人物」
...可なり辻褄の合わないことかも知れないが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...辻褄(つじつま)を合わせるだけでも...
中里介山 「大菩薩峠」
...新しいカットを挿入して辻褄を合せたりすることにした...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...柳橋に左褄(ひだりづま)を取っている頃から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の假説に辻褄(つじつま)を合せることに精一杯です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蔦の葉の大柄な模様の浴衣を褄はずれよくきっちりと着...
久生十蘭 「生霊」
...さつぱり辻褄のあはぬ夢を見てゐたのだと話した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...その文章がどうかした拍子に辻褄が合はなくなつてしまふのは...
堀辰雄 「「文藝林泉」讀後」
...褄(つま)をちょいとはしょって見て...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...――どうするつもりか?雪之丞、小褄も、ちらほらと、踏み乱して、軒下から軒下、露地から露地を、目の前を翔(かけ)りゆく、黒い影をひた慕いに慕う...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...手足から顔まで襤褄(ぼろ)で包んだ男が出て来まして...
夢野久作 「白髪小僧」
...まことに辻褄の合わない事ばかり並べ立てたようであるが...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...派手(はで)模様の袂(たもと)や藤いろの褄(つま)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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