...踵(かかと)を摺下(ずりさが)って褄が波のようにはらりと落ちると...
泉鏡花 「怨霊借用」
...小袿(こうちぎ)に褄(つま)端折りて...
泉鏡花 「海神別荘」
...益々辻褄(つじつま)が合わなくなって来た...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...なんという辻褄(つじつま)の合わぬことであろう...
丘浅次郎 「改善は頭から」
...もともと地唄(じうた)の文句には辻褄(つじつま)の合わぬところや...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...列車が空中に消えて無くなろうとは! 実に辻褄の合わない話ではないか...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...彼の目褄(めづま)を忍んでの...
徳田秋声 「仮装人物」
...昔しは同じ新橋に左褄(ひだりづま)を取っていたこともあるので...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼女は新橋で左褄(ひだりづま)を取り...
徳田秋声 「縮図」
...道庵がしゃれて褄折笠(つまおりがさ)に被布(ひふ)といういでたち...
中里介山 「大菩薩峠」
...洗(あら)ひ曝(ざら)しの單衣(ひとへ)を裾(すそ)は左(ひだり)の小褄(こづま)をとつて帶(おび)へ挾(はさ)んだ丈(だけ)で...
長塚節 「土」
...辻褄(つじつま)の合はぬ囁きを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...胸の張りかた、褄の開きかた、それは日本服であって立派な夜会服(イブニング)のかたちだ...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...秩父絹の裾裏の褄さきに走る...
長谷川時雨 「下町娘」
...辻褄が合わンけれゃ...
久生十蘭 「湖畔」
...友の態度にどこか辻褄(つじつま)の合わぬこと――矛盾のあることに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...ちょっと辻褄(つじつま)合わぬか知らぬが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「あら怖い」「今のうち――」手をつないだ座敷着の妓(おんな)たちが褄(つま)を高くあげて彼の前を通りすぎた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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