...下褄の端にちらめいて...
泉鏡花 「浮舟」
...褄を折り緊(し)め...
泉鏡花 「薄紅梅」
...颯(さっ)と紅(あか)い褄(つま)が搦(から)むように...
泉鏡花 「歌行燈」
...しさって褄(つま)を合せた...
泉鏡花 「怨霊借用」
...あの曲者はもう三度も二人の眼褄をのがれる事に成功して...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...そちらにも小褄(こづま)などをとった美しい女たちが笑い興じている声が...
近松秋江 「黒髪」
...それよりも左褄(ひだりづま)を取つてゐた曾(か)つての自分に魅力はあつても...
徳田秋声 「のらもの」
...補綴し辻褄を合わせることは...
戸坂潤 「科学方法論」
...辻褄が合ったことになる...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...なんとなく辻褄の合わないところがあった...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...あるいはその言うことに辻褄(つじつま)が合わなくなり...
新渡戸稲造 「自警録」
...辻褄が合わないことばかりでございます」平次は会心の笑み――物悲しくさえ見える苦笑を見せました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小褄(こづま)かた手(て)に友仙(ゆふぜん)の長襦袢(ながじゆばん)下(した)に長(なが)く...
樋口一葉 「われから」
...だが何といふ奇妙な夢を見たことだらう! 彼は未だかつてこれほど辻褄の合はぬ夢を見たことがなかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...一寸(ちょい)と辻褄(つじつま)が合(あっ)て居ます...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...髪も褄も乱れがちに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...宮のお召し物の褄(つま)先を手で引いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...馬はいらないよ」万兵衛は辻褄(つじつま)の合わない言葉を押しつけて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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