...一寸した旧家で源治などよりも余計に田をつくつている裕福な家であつた...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...実家が裕福なためもあったろう...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...年輩の住民は――もしかれらが真に裕福なのならば――余生を教養的研学にいそしむ閑暇をもつ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...裕福な君の親爺さんのあいだに起こるんだよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ある裕福な商家の孀(やもめ)でコンドラーチエワという女は...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...昔の裕福な生活の名残りの夢のようでもある...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...浪人とは言い乍(なが)ら裕福な暮しで...
野村胡堂 「禁断の死針」
...一軒は裕福な浪人者の住居(すまい)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町内の裕福な浪人者藤枝蔵人(ふじえだくらんど)という六十近い老人でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは隣りの裕福な地主の弟と平次も知つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の懐中の裕福なので...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...彼女達は昔の裕福な領主の奥方のような体験をして暮らした...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...だって私を裕福な夫人にして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...昔は裕福な弁護士か専門職だったのが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...裕福なうちのことは知らないし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...里親夫婦が自身達よりも美服した裕福な品のある人達であるのを嬉しく思ひながら...
與謝野晶子 「帰つてから」
...カテリーナ・リヴォーヴナが、裕福な舅の家で、不愛想な良人につれそって、五年という年つきを送った明け暮れは、ざっと以上のようなわびしいものだった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...博多の町のジョアンという裕福な信者にこの事を知らせたので...
和辻哲郎 「鎖国」
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