...昔葉子に誓った言葉などは忘れてしまった裏切り者の空々(そらぞら)しい涙を見せたりして...
有島武郎 「或る女」
...気の毒ながら裏切り者の妹へ合力(ごうりき)をするのは困る」といって婉曲に保護を断ったという...
海野十三 「深夜の市長」
...一味の裏切り者の...
高見順 「いやな感じ」
...砂馬を俺たちテロリストの裏切り者と見たことで...
高見順 「いやな感じ」
...ぼくは自分の妻子や同胞、人間に対する愛情が、戦争の血に汚されてきた為か、ともすれば不信から憎悪に変ずるのをどうしようもなく、再び裏切り者、罪人の意識のほうが快ろよい倒錯心理で、党から離れ、暫く落着き場所のないまま、妻子のもとに返っていた...
田中英光 「さようなら」
...裏切り者はなごやかな雰囲気の内に巻き込まれて了う...
戸坂潤 「思想としての文学」
...「途中で笑う奴は裏切り者だぞ!」大将株がそう言った...
戸田豊子 「鋳物工場」
...お前は卑怯者だ、裏切り者だ、馬鹿者だ...
豊島与志雄 「立札」
...しかし左手はいつも裏切り者で...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...観客の中にも裏切り者が居るのかしら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...フーシェという冷血な裏切り者...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...裏切り者裏切り者という声が...
吉川英治 「三国志」
...走り込んだにちがいありませぬ」「裏切り者の頼春が...
吉川英治 「私本太平記」
...たちまち内部の裏切り者が...
吉川英治 「私本太平記」
...「裏切り者の結城めが!」であった...
吉川英治 「私本太平記」
...裏切り者が続出せぬかという惧れだ」「いや」と...
吉川英治 「私本太平記」
...ここにもまた裏切り者があらわれた...
吉川英治 「私本太平記」
...わずかな裏切り者ぐらいはなんのぞうさもなく片(かた)づけてしまうのであろうが...
吉川英治 「神州天馬侠」
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