...往々にして自己を他人と異れるものにせむとする欲求によつて裏切られることはないか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その求める善が時として之と矛盾する慾望によつて裏切られることがある限り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...最も多く裏切られる時代にあつてはこの思想を充分に理解する人は恐らく少ないであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...君は、あの女に、裏切られる...
太宰治 「女類」
...必ず、裏切られる...
太宰治 「女類」
...期待すれば期待するだけ裏切られるのである...
種田山頭火 「其中日記」
...遠からず彼女はそれに裏切られることになるのだ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...じきにまたそれの裏切られる時の来るのを考えようとすらしなかった...
徳田秋声 「黴」
...併しこの希望は実際には多くは裏切られるのを常とする...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...すると、「大資本の株式会社であると、すぐ資本主義に堕するように思えるが、科学主義工業下の資本は、資本主義下の資本と異り、情実と私利とから離れて、唯科学の指示する処に従って合理的に運用せられるに過ぎない」という著者の結論は、裏切られる...
戸坂潤 「読書法」
...女から裏切られると...
豊島与志雄 「椎の木」
...自分の予言が事実に裏切られるのを見ることのほうが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一たん自信を裏切られると...
平林初之輔 「犠牲者」
...今日もまた希望が裏切られるのではないかと...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...呪はれたる樽野は自分の――バツカスを讚ゆる歌に決め通してゐた醜態が見事に裏切られる愉快と恥を覚えた...
牧野信一 「円卓子での話」
...何者かに裏切られるやうな腹だゝしさに...
水野仙子 「脱殼」
...いかに美的鑑賞が進む日が来ても裏切られる場合は決してないでしょう...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...むしろ聞いていた名声や想像を裏切られるくらいなもので...
吉川英治 「新書太閤記」
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