...その外交戦の直ぐ裏では...
海野十三 「空襲葬送曲」
...天井裏ではどんなことが起っているのだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...一方社務所の裏では坂田村長の指図で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...裏では初やが米を搗(つ)く...
鈴木三重吉 「千鳥」
...裏ではマルクスかぶれの女子大生なんぞをコソコソとくどいているくせに...
高見順 「いやな感じ」
...而もどの裏も最初の裏ではあり得ない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...それによって思想の開拓が試みられる限り(そうでない文学は作者の楽屋裏では意義があっても大衆のものではない)...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...その裏では案外得意でないように見受けられる場合が少くないのだ...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...これも一つの表裏ではあるまいか...
新渡戸稲造 「自警録」
...その眉の裏ではやくも窮境打開の策を案じていた...
山本周五郎 「新潮記」
...しかし裏では双方から交渉が進められていたようである...
山本周五郎 「めおと蝶」
...水車場の裏では、金吾がそこに居ると聞いて、一時、ソレと総立ちになった様子でしたが、日本左衛門が、「立つな...
吉川英治 「江戸三国志」
...路次裏ではあるが小ぎれいなしもたやで...
吉川英治 「紅梅の客」
...それの野望へ賭けた人知れない忍辱(にんにく)の生活裏では...
吉川英治 「私本太平記」
...天井裏では、欄間(らんま)の金網から猫目を光らしている万吉...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...万吉の口裏では、恋はともあれ、真心だけは、弦之丞も不愍(ふびん)なやつと、認めてくれているらしいので、妻恋の家も畳み、妹弟(きょうだい)たちの始末もみて、いつでも、江戸に未練のないように、心支度をしているものを――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――父は世間へ怒って見せながら、裏では、わたくしの身を、庇(かば)ってくれておりまする...
吉川英治 「源頼朝」
...早や隣室の囲爐裏ではぱち/\と焚火のはじける音がしてゐる...
若山牧水 「木枯紀行」
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