...そんなことをした所で、何の甲斐もないと知りつつ、両手の爪は、夢中に蓋の裏を、ガリガリと引掻(ひっか)いた...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...北鎌倉駅裏、中村七三郎宅...
高浜虚子 「六百句」
...裏の甘蔗畑が月に照らされて一枚一枚の甘蔗の葉影も鮮やかに数へることが出来た...
太宰治 「地図」
...そういう不徳漢や自分に対する裏切り者を...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...裏の物置きなら明いているから来てみろと言って案内されたその室(へや)は...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...裏を返せば、持っている知識はすべて当人にとって有益だということだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...しかし私の脳裏に故人の顔立を完全に描こうとするには...
外村繁 「落日の光景」
...幕府のために鳥羽を警戒していながら遂に官軍へ裏返ったので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...老いて盲目(めしい)となり忰(せがれ)虎蔵の世話になり極楽水の裏屋に住ひゐたり...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...当時(そのかみ)を裏返す折々にさえ鮮(あざや)かに煮染(にじ)んで見える...
夏目漱石 「虞美人草」
...皆んなに辛(つら)く当られますから」と尤(もっと)もなことを言って裏口へ廻り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今では裏のほうの小さな部屋ひとつで十分で...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...すごい幸運というか裏技で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...動物園裏門下の通りで見た先代市川団蔵の世にも花やかな葬儀の大行列...
正岡容 「下谷練塀小路」
...裏はふつうという...
宮本百合子 「豪華版」
...その裏が出ているわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...バックは敵の防禦の裏をかくことができなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...かねがねの切望を裏切って――持明院統の皇(きみ)による院宣(いんぜん)降下の不成功を告げるものであったら――どうなるか...
吉川英治 「私本太平記」
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