...猥(みだり)に卿等(けいら)の栄顧を被る...
泉鏡花 「一景話題」
...されば幾數百人の被るべき禍を身一つに負はんとの覺悟を定めた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...その害を被るは、岩神の一部落通じてしかるにはあらずして、ただ松本長吉方二、三軒に過ぎず...
井上円了 「おばけの正体」
...もう/\どんなことがあつても(頭からショールを被る)子供にももう會へない...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...幕府の恩遇を被ること...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...この急落によって少しも打撃を被ることもなく...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...老人の被る毛糸で編んだ帽子のこと...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...牛の口取りは持主で焙烙(ほうろく)を被るが式は社頭と当宿で祝言を述べるだけである...
中山太郎 「穀神としての牛に関する民俗」
...故意に俺は夏帽を被るといった日にはよほど奇人(きじん)となる...
夏目漱石 「模倣と独立」
...その時その国にある善政良法はこれがため少しも害を被ることなし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...着物を脱いで寝巻を被ると黙つて布団の中へもぐり込んだ...
北條民雄 「道化芝居」
...稍アミダに被る癖だつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...それらの書物のうちに展開されて行く花やかな幻に包まれて吾身を忘れるかのやうな目出度い影響を被る自身を想像してゐた...
牧野信一 「読書と生活」
...旄牛(ヤク)と等しく厚い茸毛(じょうもう)を被るから...
南方熊楠 「十二支考」
...久しく見廻して汝ら何人で形容卑劣なくせに尊い袈裟を被るぞと問うた...
南方熊楠 「十二支考」
...又性疎懶にして図書館の恩蔭を被ることが出来ない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...帽を被る...
森鴎外 「追儺」
...満身に毛を被るという記事がいつも精確でなく...
柳田国男 「山の人生」
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